AI(人工知能)

最新「ChatGPT-4 Turbo」とは?そのすごさについて

2023年11月6日、ChatGPTを開発するOpenAI社はカンファレンス「OpenAI DevDay」にて多くの新機能を発表しました。

月額20ドルを支払うと利用できる「ChatGPT Plus」では、ChatGPT-3.5よりも精度、性能が高いChatGPT-4を用いることができますが、それよりもさらに進んだ「ChatGPT-4 Turbo」が発表の中に含まれています。

「ChatGPT 4 Turbo」は有料版の「ChatGPT Plus」であっても現時点では解放されてませんが、私のようにAPIを利用するユーザーは少し試すことができる状態です。

「ChatGPT-4 Turbo」では「ChatGPT-4」に比べてどう進化するのか、ご紹介します。

「ChatGPT-4 Turbo」とは?

「ChatGPT-4 Turbo」は、「ChatGPT-4」の次のバージョンで、2023年11月6日にOpenAI社が発表しました。月額20ドルで利用可能な有料版の「ChatGPT Plus」のユーザーが利用できます。モデル名は、「gpt-4-1106-preview」だったのが、2024年1月25日には、「gpt-4-0125-preview」がリリースされました。

「gpt-4-turbo-preview」を指定すれば、最新のモデルが使われます。

「ChatGPT-4」と「ChatGPT-4 Turbo」の違い

では、「ChatGPT-4 Turbo」は「ChatGPT-4」と比べてどう進化するのでしょうか?

情報源が「2021年9月」までだったのが「2023年4月」に

まず大きいのが、新しい情報が情報源として加わるということです。
ChatGPT-4は2021年9月までの情報をもとにしているため、それ以降のことを尋ねると「私が持つ知識は2021年9月までです」というような回答が返ってきます。

そこに一気に19ヶ月分の新たなデータが加わることとなります。ChatGPT-4が発表されたのは2023年3月14日で、発表時点で情報源が18ヶ月遅れでした。ChatGPT-4 Turboは発表時点での情報源が7ヶ月遅れなので、情報源の新しさの観点でかなり進化したと言えるでしょう。

入力できる文字数が大幅に増加

入力できるトークン数が128kになりました。これまでに比べて16倍となります。1トークンで扱える文字数は、文字によって異なるのですが、大体日本語文字で1トークン1文字程度と考えて差し支えないです。

つまり、約128,000文字を入力することができます。

そんなに入力できる文字数で困ることある?と人によっては思われるかもしれませんが、例えば英訳をしてほしいという場面や、動かないプログラムの改善箇所を聞いてみる際など、文字数がもっと多ければと思うケースは人によってはあるものです。

でも、さすがに128,000文字あれば大抵は足りるでしょう。OpenAI社はこの文字数を、300ページ分、本1冊程度と表現しています。

より指示に忠実になる

ChatGPT-4は、時に指示と異なる結果を返します。例えば「HTMLで出力して」と指示すれば大抵はHTMLで出力してくれるものの、たまにHTMLで出力しないということがあります。

このような指示に対して、より忠実に答えてくれるようになるそうです。

ということらしいのですが、現段階ではむしろChatGPT-4の方が忠実なのが実際のところ、というのが私が試した結果です。「HTMLで出力して」と指示したときに、ChatGPT-4の方がきちんとHTMLで返してくれます。

APIが安価に

ChatGPT-4は、ChatGPT-3.5の30倍もAPIの料金が高くなります。ChatGPT-3.5とChatGPT-4の性能の差は大きいので、SEOに強い記事を生成する「BringRitera(リテラ)」はChatGPT-3.5と2倍しか違わないコストでChatGPT-4を提供しているのですが、ChatGPT-4 Turboの料金は次のとおりで、ChatGPT-4の半分の料金になり、事業者にとっては助かる内容となっています。

入力:0.01ドル/1000トークン
出力:0.03ドル/1000トークン

BringRiteraは、すでにChatGPT-4 Turboを採用済みです。

機能選択が自動で行われる

現在のChatGPT Plusでは、ChatGPT-4とDALL-E3のどちらに対する指示なのかを指定しないと、たとえ「画像を作成して」と指示してもChatGPT-4による回答が返ってくることがあります。

ChatGPT-4 Turboが導入された後のチャットボットでは、事前に機能の選択の必要がなくなり、指示文に合わせて自動で機能が切り替えられるようになるとのことです。

JSONモードの登場

JSONというのは、プログラム言語のひとつで、異なるプログラム言語間で情報を受け渡すのに用いられます。階層構造がややこしくなると記述ミスが生じやすいのですが、これまでもChatGPTはJSON記述方法のミスを見つけてくれるといった使い方で非常に便利でした。

例えばSEOのための構造化マークアップというものがJSONで書く形式なのですが、ChatGPTに出力してもらうと楽に作成できます。

今後はJSONモードを用いることによって、より細かく指示を送ることができるようになります。

ChatGPT-4 Turboを実際に試す方法

ChatGPT Plus

ChatGPT-4 Turboは現在、ChatGPT Plusを利用しているユーザーには順次拡大されて利用可能になっています。私が利用するアカウントではすでに利用できるようになっています。次のように、「いつまでの知識を持ちますか?」と聞くと「2023年4月まで」と回答してくれるので、それで分かると思います。通常のChatGPT-4の場合は、「2021年9月まで」と回答されます。

ChatGPT Plusは月額20ドルです。

BringRitera

BringRiteraはSEOに強い記事を簡単にシンプルな操作で作成できるAIライティングツールです。次のように、2022年の出来事であっても正確に具体的な内容を書いてくれるので、おススメです。

BringRiteraはChatGPT-3であれば無料で利用できる範囲がありますが、ChatGPT-4 Turboを使う場合は月額550円~(税込)です。

PlayGround

API利用ができる状態であれば、Playgroundという画面で簡単に試すこともできます。ここではPlaygroundの使い方についてご紹介します。

APIでChatGPT-4が利用できる状態になっている場合は、ChatGPTログイン画面からまず「Log in」を選択します。

次に、チャットボットであるChatGPTと、APIの2つの入口が表示されますので、「API」を選択します。

左側のメニューにカーソルを合わせると、メニューの文言が表示されます。その中から「Playground」を選択します。

次に、「Playground」と書かれているタイトルの隣のプルダウンメニューから「Chat」を選択します。

Modelの中から、「gpt-4-1106-preview」を選択します。APIの申し込みをしたばかりの場合は、「gpt-4」と「gpt-4-11-06-preview」の選択肢は表示されません。1ドル以上の決済がされた後に表示されます。

あとは、SYSTEMのところにプロンプトを入力して「Submit」を押せば出力が返ってきます。

ChatGPT-4 Turboを実際に試してみた結果

それでは、ChatGPT-4 Turboを用いて実際に試してみた結果をご紹介します。

しりとり

ChatGPTが登場した当初、日本で話題になったネタの一つとして、「しりとり」があります。「しりとり」というもの自体は把握しているのに、やりとりがでたらめになる、というのがあったので、「しりとり」を試してみました。

結果としては、格段に進化しているのが明らかでした。ChatGPT-4の時は、3回もまともに続くことがありませんでした。

端的な回答を求めてみる

ChatGPT-4の情報源の最新である2021年9月に起こった出来事で一番印象的なことを100文字以内で答えて、と聞いてみました。

ChatGPT-4

ChatGPT-4は、何度か試すと違う回答がくることもありますが、その一例としては「民間人4人を乗せた宇宙船」について述べるなどしました。いずれも事実を示してくれました。

ChatGPT-4 Turbo(ChatGPT-4-1106-preview)

ChatGPT-4 Turboは何度試しても、分野を特定してくれなどという回答をしてきました。どうやらChatGPTは進化し、人格のようなものを持ったのか、生意気になったようです。

文字数上限を上げて自由に回答させてみる

仕方がないので、設定で文字数の上限を上げて、「2021年9月に起こった出来事で一番印象的なことを答えて」と、文字数の指定を入れずに聞いてみました。

ChatGPT-4

一番印象的なこと、という指示に対して「人によって一番印象的なことは異なる」という最もらしいことを言ってくれました。そして3つ、大きな出来事の例を挙げてくれました。スペースXの話は今度は出さないのね。

ChatGPT-4 Turbo(ChatGPT-4-1106-preview)

同様に、1つだけを挙げるということはせず、ChatGPT-4よりもより詳しく、より多くの情報を提示してくれました。どうやらただの生意気ではないようです。

「gpt-4-1106-preview」と「gpt-4-0125-preview」の違い

「gpt-4-1106-preview」は、回答を怠けることがあるという報告が寄せられていました。「gpt-4-0125-preview」では、モデルがタスクを完了しない「怠惰」のケースを減らしています。また、コード生成などのタスクをより徹底的に完了し、英語以外のUTF-8に影響を与えるバグの修正も含まれています。

まとめ

ChatGPT-4 Turboの特徴と、試してみた結果までをご紹介しました。ChatGPT-4 Turboはちょっと生意気に感じるかもしれませんが、進化の片鱗は感じていただけたでしょうか。

なお、APIで試してきた経緯として、ChatGPT-4 Turboが出た当初は指示に対して的確でない回答を返してくるなど、まだ精度が甘い感じがあったのですが、現時点ではChatGPT-4よりも優れていると感じています。

ぜひ、お試しいただければと思います。

著者のイメージ画像

株式会社BringFlower
稲田 高洋(Takahiro Inada)

2003年から大手総合電機メーカーでUXデザインプロセスの研究、実践。UXデザイン専門家の育成プログラム開発。SEOにおいても重要なW3Cが定めるWeb標準仕様策定にウェブアクセシビリティの専門家として関わる。2010~2018年に人間中心設計専門家を保有、数年間ウェブアクセシビリティ基盤委員も務める。その後、不動産会社向けにSaaSを提供する企業の事業開発部で複数サービスを企画、ローンチ。CMSを提供し1000以上のサイトを分析。顧客サポート、サイト運営にも関わる。
2022年3月にBringFlowerを開業し、SEOコンサル、デザイン、ウェブ制作を一手に受ける。グッドデザイン賞4件、ドイツユニバーサルデザイン賞2件、米国IDEA賞1件の受賞歴あり。