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サイテーションとは?SEO効果と対策方法、被リンクとの違い

SEO対策やMEO対策におけるサイテーションとは、他のサイトで言及、引用されることを指し、サイテーションの重要性は相対的に高まっています。

被リンクとの違いや、対策方法としては何があるかについて、解説致します。

サイテーションとは?

サイテーション(citation)は英語で「引用」「言及」といった意味ですが、Googleの検索品質評価ガイドラインの中で使われている言葉で、SNSや他のサイトで言及されている状態のことを指しています。

そのため、SNSなどウェブページ上で良い言及をされると自サイトの評価が高まるようになっており、良い言及を得ることを「サイテーション」という風にSEO業界では呼んでいます。

被リンクとの違い

似たような状態で「被リンク」という言葉がSEO業界で使われることがありますが、被リンクというのは、自サイトにリンクが張られた状態のことを言います。被リンクも自然な形で、かつ良い引用のされ方をされていれば、その引用のされ方をヒントにGoogleは自サイトの評価を高めてくれます。

サイテーションのSEO効果

被リンクの方がサイテーションよりも効果が大きいと見られてきていますが、被リンクは自作自演の対策がなされてきた経緯があり、いまだにIP分散という手法で営業をしている会社も残っています(Googleの規約違反であり、IP分散でもリスクが高いのでやめましょう)。

それもあってか、サイテーションの効果の比重が高まってきています。GoogleのAIによる自然言語の理解力が高まっているということもあるかもしれません。被リンクなら機械的に判断しやすいのに対し、サイテーションは文脈を読み取る必要があるため、以前は評価が難しかったのかもしれない、ということです。

サイテーション対策方法(獲得のコツ)

念のためお伝えしますが、当然ながらサイテーションも自作自演はやめましょう。被リンクの自作自演と同じくGoogleからペナルティを受けるリスクがあると思います。実際、MEOとして、Googleビジネスプロフィールの口コミを自作自演で投稿した場合にGoogleから削除されるという事例が知られています。不自然さでGoogleは見抜きますので、被リンクもサイテーションも、不自然だと判断できればGoogleからペナルティを与えられるリスクがあるでしょう。

以下に自然な形でサイテーションを増やしていく方法、コツを挙げます。

自サイトに良質なコンテンツを積み上げる

自サイトに良質なコンテンツを多く掲載するというのは、SEOに直接的な良い効果をもたらし、SEO対策の王道となります。時間はかかりますが、この王道を通ることで被リンクやサイテーションも自然と増えていきます。

サイテーションだけに特化して考えると、これから挙げる手法の方が効率的かもしれませんが、自サイトのコンテンツの品質というのはSEOにおいてかなり重要となり、不可欠な要素なので、自サイトのコンテンツに集中するというのも手としてはあります。

SNSや広告で積極的に露出する

知名度のある組織/人であるほどサイテーションはされやすいわけなので、露出を増やしていくことが望まれます。特にYouTube、Twitter、FacebookなどのSNSでの露出は、インターネットに通じたユーザーが多いため、サイテーションに繋がりやすいと言えます。

ただし、インスタでの言及はおそらくGoogleのSEOには効果がありません。根拠としては、インスタの文言は写真をクリックするまで非表示になっており、Googleの検索対象外だからです。実際、Googleで検索してインスタの画面が表示されることはないですよね?

もちろん広告を行う手もあります。ただSNSでうまくいった時ほどの効果は期待できないと思います。

評価されたい内容を発信する

言及のされ方によって評価の方向性が変わりますので、評価されたい内容で露出するようにしましょう。仕事とは関係のない趣味の話で露出を増やして、その部分で評価されても、自サイトのターゲットキーワードでの評価にはあまり関係がありません。

士業の方で、その資格の受験生向けの発信をYouTubeで続けて知名度を上げていたために、ウェブサイトが、「〇〇士 将来性」などの受験生が調べる検索キーワードで評価が高まってしまっていたことがありました。その士業の顧客向けのコンテンツを増やすことで、その後無事に顧客向けの検索キーワードで上位を獲得できましたが、そういう風になるということです。

ちなみに、悪い評判は評価を下げます。評価を高めるのはあくまでも、良い評価を受けたときです。

評価されたいワードを独特で呼びやすい名称にする

社名やサービス名など、長すぎたりすると略されたり間違えられたりしやすくなると言えます。そうなると、せっかくサイテーションが起こっても、Googleが誰のことを言っているか機械的に判断できなくなってしまいます。

例えばBringFlowerであれば、「BringFlower」か、せめて「ブリングフラワー」という風に書かれないとBringFlowerのことだとGoogleに判断してもらえないわけで、仮に「FlowerさんのSEOはすごい!」とか書かれたところで、どこの花屋だ?となるだけです。

また、一般的な名称になっている場合でも、Googleが特定が難しくなる懸念があります。例えば「フラワー」という名前だったとして、「フラワーの出す結果はすごい!」と書かれたところで、花?となるというような話です。

サイテーションの確認方法

サイテーションは、Googleで検索してみることで確認ができます。たまに検索して、確認して見るとよいでしょう。ここでも、「フラワー」のように一般的な名称だと、一般的なそれが出てきてしまうので、確認が難しくなってしまいます。

MEOにおけるサイテーションの効果ついて

MEOにおいてもサイテーションが関係すると言われています。

ただMEOは口コミの数と評価値が大きい感じはしますけどね。

サイテーション効果の将来予測について

ChatGPTの登場により、GoogleもBardの開発スピードを高め、またそれと並行して、検索結果画面にAIによる回答結果を表示するSGEと呼ぶ開発を進めています。自然言語処理能力が高まることで、これまで以上にサイテーションによるE-E-A-Tの評価精度は高まるでしょう。そうなると、相対的に被リンクによってE-E-A-Tを評価する必要性は低くなります。

被リンクは、自作自演による対策がいまだに行われている現状があります。自然言語処理能力が高まれば、サイテーションの方が自作自演が行いづらくなると考えられますので、今後より、SEOにおけるサイテーションの重要性は高まることが予想できます。

まとめ

サイテーション自体は重要性が高いですが、自サイトのコンテンツは直接的にSEOに効果があるので、SNSでの発信とどちらに比重を置くべきかは、コンテンツの内容や、自身がどちらが得意かなどによって変わってくると思います。そのあたりを踏まえて考えていきましょう。

BringFlowerはそのように俯瞰的に考えてご助言させていただきますので、どうぞお気軽に、ご相談いただければと思います。ご相談は無料です。

著者のイメージ画像

株式会社BringFlower
稲田 高洋(Takahiro Inada)

2003年から大手総合電機メーカーでUXデザインプロセスの研究、実践。UXデザイン専門家の育成プログラム開発。SEOにおいても重要なW3Cが定めるWeb標準仕様策定にウェブアクセシビリティの専門家として関わる。2010~2018年に人間中心設計専門家を保有、数年間ウェブアクセシビリティ基盤委員も務める。その後、不動産会社向けにSaaSを提供する企業の事業開発部で複数サービスを企画、ローンチ。CMSを提供し1000以上のサイトを分析。顧客サポート、サイト運営にも関わる。
2022年3月にBringFlowerを開業し、SEOコンサル、デザイン、ウェブ制作を一手に受ける。グッドデザイン賞4件、ドイツユニバーサルデザイン賞2件、米国IDEA賞1件の受賞歴あり。
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