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ドメインパワーとは?SEOとの関係について

SEO界隈において、ドメインパワーという考え方が存在します。

ドメインパワーと検索順位との間に相関関係はありますが、Googleの評価軸にドメインパワーというものは存在しません。おそらくこれから関係性は薄れる(相関関係の相関係数が小さくなる)方向に動くのではないかと推測します。

具体的に解説します。

ドメインパワーとは?

ドメインパワーというのは、Googleが公式に示している指標とは一切関係なく、第3者が勝手に計測しているものですが、ドメインパワーが高いサイトは以下の傾向があると考えます。

  • 検索順位が高くなりやすい。
  • インデックスされた後に、検索順位が付くのが早い。
  • Googleのクローラーが巡回する頻度が高まり、インデックスされやすい。

仮に、全く同じ内容の記事を同時に別のサイトに掲載したとした場合、ドメインパワーが強いサイトの方が検索順位が高くなりやすいというのは事実です。

ただ、トップページや、カテゴリーページなどによって上位化を狙うような検索キーワードは、ドメインパワーが小さくても、検索順位が高くなるケースもあります。具体的な事例を後でご紹介します。

ドメインパワーに類するものとして、世界的には、MOZが計測する「Domain Authority」と、ahrefsが計測する「Domain Rating」があり、以下の指標が用いられています。

  • 被リンク数
  • 被リンク元のドメインパワー
  • 被リンク元に問題のあるサイト(スパム)がないか
  • ドメインの年齢

日本のツールではパワーランクチェックツール上記指標に加えて以下の指標をもとにパワーランク値を算出しています。

  • コンテンツボリューム
  • 更新頻度
  • 表示速度

これらはどれも、Googleが評価指標として用いている(あるいは用いているであろう)ものが使われています。

Googleの評価軸とドメインパワーの関係について

Googleの検索品質評価ガイドラインを漏れなくダブりなくの観点で読み解くと、以下3つの大きな評価軸を読み取ることができます。

  1. Needs Met(検索意図に合致すること)
  2. E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)
  3. オリジナリティー

いずれも、サイト全体の評価と関係するものですが、特にサイト全体の評価に関係するのが2つめの「E-E-A-T」です。

ドメインパワーというのはサイト全体の評価指標ですから、Googleの評価基準で言えば、「E-E-A-T」の評価値に近いと考えられます。

Googleは現時点、外部から自然で良質なリンクが張られていると、「E-E-A-T」の観点での評価を高めます。それが信頼性を示す指標になるからです。

そのため、被リンクの数や質を評価値の指標としているドメインパワーは現時点、ある程度Googleのサイト全体の評価値と傾向が一致します。

しかし、被リンクは自作自演の対策をする業者が途絶えません。自作自演の対策はGoogleの規約違反となるためペナルティが与えられます。AIによる自然言語処理能力が高まり、リンクが張られていなくても、良い言及が外部のサイトでされている状態(サイテーション)でもサイトの評価が高まるようになってきました。サイテーションの評価比重は今後も高まることが予想されます。

また、「E-E-A-T」のうち専門性について、Googleはサイト(ドメイン)単位で「何の専門性を有しているか」を評価しているため、ドメインパワーが高かったとしても、そのサイトで評価されている専門性とは異なる分野のコンテンツは上位に表示されづらいというのがあります。

さらには、「Needs Met」と「オリジナリティー」はページ単体の評価に強く関係する一方、サイト全体の評価とも関係しますので、本来ならば、ドメインパワーはこれらの評価値も指標として加えるべきです。ただそれが第3者により計測するのは難しいので指標に加わっていないだけではないでしょうか。

以上から、Google以外の第3者によるドメインパワーの計測というのは今後難しくなっていくのでは、と個人的には思います。

ドメインパワーと検索順位の関係

以下に検索順位と、パワーランクチェックツールで計測したパワーランク、およびahrefsで計測したドメインレーティングの値の関係を示します(それぞれ、2023年6月計測)。

色のついたセルはBringFlowerが制作、改修やコンサルしたサイトです。

「SEO対策 制作」で1位のサイトは当サイトで、もちろんBringFlowerが制作しています。
「八王子 パーソナルジム」の2位、「医療法務 弁護士」の4位、「横浜 不動産鑑定士」の2位のサイトがそれぞれBringFlowerが制作、または改修したうえでコンサルに関わったサイトで、いずれも5位以内のサイトの中でドメインパワーが低いことが読み取れるかと思います。

ドメインパワーが低くても高い検索順位が獲得できるケースもあるという事実をお示ししたのと、BringFlowerはドメインパワーの壁を越えて上位化させるスキルを持つということを主張しました。

一方で、もっと低い検索順位と比較すれば、やはりある程度ドメインパワーが強いサイトが上位に多いという傾向も読み取れますので、決してドメインパワーと検索順位との関係性を否定したいわけでもありません。冒頭でも述べた通り、現時点では関係性はあります。

検索キーワード「SEO対策 制作」
検索
順位
パワー
ランク
ドメイン
レーティング
111.01.6
246.115
371.578
466.170
591.091
検索キーワード「八王子 パーソナルジム」
検索
順位
パワー
ランク
ドメイン
レーティング
151.247
227.910
344.933
440.333
562.660
検索キーワード「医療法人 弁護士」
検索
順位
パワー
ランク
ドメイン
レーティング
158.949
225.521
348.828
419.522
538.461
検索キーワード「横浜 不動産鑑定士」
検索
順位
パワー
ランク
ドメイン
レーティング
159.832
29.73.3
355.232
44.91.8
57.71.4
検索キーワード「歯医者 インビザライン」
検索
順位
パワー
ランク
ドメイン
レーティング
168.572
221.45
356.830
436.225
53214

5つ目の検索キーワード例は、YMYL領域の特性が強いサイトの例を示したかったので、BringFlowerがまだ関わってない領域であえて示しました。ご相談お待ちしています。

ドメインパワーの壁を越えて上位化させる方法

BringFlowerがどうやってドメインパワーの壁を越えて上位化させているかについては、「ベースのコーディング品質」、「内部リンクビルディング」、「構造化マークアップ」などの内部対策と、「専門的で良質なコンテンツ」の大きくは2つです。

他社との違いとしては、特に内部対策のうちの「ベースのコーディング品質」が大きいと考えています。BringFlowerはGoogleのウェブサイト評価用ツールLighthouseでトリプル100点を取ることのできる圧倒的品質で、数値として他社との違いとして表れています。

Googleは目で見てサイトを評価しているわけではないので、いかにGoogleに内容を正しく理解してもらうか、そこはベースのコーディングの品質にかかっています。どんなに「専門的で良質なコンテンツ」を提示していても、ベースの品質が悪いと、Googleに内容がきちんと伝わらないことがあります。

まとめ

結論としては、BringFlowerが制作、コンサルすればドメインパワーの壁を越えて上位化できるということです。なのでドメインパワーのことを気にしてこの記事をここまで読んだ方は、BringFlowerに相談する以外に道はない!?

著者のイメージ画像

株式会社BringFlower
稲田 高洋(Takahiro Inada)

2003年から大手総合電機メーカーでUXデザインプロセスの研究、実践。UXデザイン専門家の育成プログラム開発。SEOにおいても重要なW3Cが定めるWeb標準仕様策定にウェブアクセシビリティの専門家として関わる。2010~2018年に人間中心設計専門家を保有、数年間ウェブアクセシビリティ基盤委員も務める。その後、不動産会社向けにSaaSを提供する企業の事業開発部で複数サービスを企画、ローンチ。CMSを提供し1000以上のサイトを分析。顧客サポート、サイト運営にも関わる。
2022年3月にBringFlowerを開業し、SEOコンサル、デザイン、ウェブ制作を一手に受ける。グッドデザイン賞4件、ドイツユニバーサルデザイン賞2件、米国IDEA賞1件の受賞歴あり。
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