タイトルのうちの前者、「wwwあり」と「wwwなし」、両方同じサイトにアクセスされるようにしたいという話は結構聞くことがありますが、そうしたい理由を述べられる方はプロの方でも少ないというのが私の経験上あります。まず、私が利用するサーバーもそうですが、多くのレンタルサーバーはデフォルトでリダイレクトされるようになっていると思います。そのため、BringFlowerがサイト制作する場合も当方側で何か対処をするまでもなく、リダイレクトされるケースが多くなります。
一方で、お客様が特別なサービスをご利用していて、それを用いた状態でのサイト制作の場合、そのサービス提供事業者との協議などが必要になることもあり得ます。
結論から申し上げると、「wwwあり」と「wwwなし」の間のリダイレクトについては、無理にコストをかけて実施するよりも、私なら、もっと他のことに力をかけましょう、という提案をします。その理由について述べていきたいと思います。
それと「https」と「http」の間のリダイレクトは話が違いますので、それもお伝えします。

「www.あり」と「www.なし」、「https」と「http」の間でのリダイレクトが何故必要と言われるのか

そもそも「www.」は何か

まず、URLにはドメインと呼ばれる部分があります。

https://www.example.com/

これをURLと呼びますが、

ドメイン:example.com
サブドメイン:www.example.com

となります。
ドメインは有料で毎月いくらかをドメイン提供事業者に支払うことで利用できるものですが、サブドメインは、追加料金なしでいくらでも増やせるのが一般的です。
つまり、上述の例でいうと

  1. www.example.com
  2. foods.example.com
  3. fashion.example.com
  4. realestate.example.com
  5. beauty.example.com

といった具合に、いくらでも増やしていけます。
1つ目の「www.」はこうして自由に名称を付けられるサブドメインの1つでしかないのですが、一般的には複数のサブドメインを使って複数のサイトを運営するような企業の場合に、会社概要などを説明するコーポレイトサイトとして位置付ける場合が多いと思います。ちなみに、「www」はWorld Wide Webからきていて、World Wide Web Consortium、略してW3C(Wが3つなのでW3)というHTMLなどの仕様を定めてきている組織のことです。余談ですが、私はW3Cの定める仕様策定に関わった経験を持ちます。
(なお、「www.」もつけず「example.com」とすることもできるのですが、それは私は理由がありおすすめしません

「.wwwあり」と「.wwwなし」のリダイレクトの必要性

上述の通り、サブドメインなしのネイキッドドメインの状態でサイトを公開することは私はおすすめはしないのですが、URLが短くなってシンプルで、例えば名刺に書くような際に見た目が良いというようなことからか、以前と比べて増えている状況があります。
また、ブラウザは「www.」があっても、省略して示すようになっています。Chromeの場合ですと、URL欄をクリックすると初めて「www.」が表示されます。そういったことから、URLを直接入力してアクセスしようとした人が「www.」の有無を間違えた際に同じサイトを表示させよう、という考え方はあります。それを実現するために、実際に両方にサイトを作ってしまってはいけません。そうすると重複して同じサイトが2つ存在することになるので、Googleに評価を下げられてしまいます
そもそも、会社名で検索すれば大体1位で表示される中、URLを直接入力する人はどれだけいるでしょうか?この観点ではあまり必要がないと考えます。

もう一つ理由があります。他のサイトからリンクを張られたときのURLの記載が間違ってしまうケースの考慮です。他のサイトからリンクを張られるということは、そのサイトが参考にされているということの指標になるため、リンク元のサイトの評価が高いほど、リンク先の評価への影響があると言われています。

以上のようなことから以前、Google Search Consoleでは、「www.」あり、「www.」なしのどちらが正規のサイトかを宣言するメニューがありました。しかし、現在Googleは、そんなことをしてもらわなくても、正規のサイトがどちらかは判断できるとして、そのメニューをなくしています。

「https」とは?

以前は「http」だけだったのに対して、現在は「https」となっているサイトが増えています。「https」の「s」は「SSL/TLS」と呼ばれる技術を用いてセキュリティを向上させているページにつくものであり、「http」の状態は、いずれ主要ブラウザが表示しなくなる予定もあるので、もし対応されてないサイトをお持ちの方は、早急に対処することが望まれます。

「http」から「https」へのリダイレクトの必要性

「SSL/TLS」に対応していても、httpでURLを直接入力されてしまうとセキュリティが低い状態で表示されるので、httpsへのリダイレクトが望まれます。そのため、「www.」の有無の場合とは、セキュリティの観点での話が加わり、こちらはリダイレクトを実施することが強く望まれます。

まとめ

タイトルの件について、その理由を説明しました。「wwwあり」と「wwwなし」の間のリダイレクトについては、そこまで無理して行う必要もないとは思いますが、リダイレクトするに越したことはないというのもありますので、当方でサイト提供する際は、この観点も踏まえての検討は致します。あくまでも、無理にコストをかけてまでは行う必要がないですよ、という話を私ならする(できる)ということです。理由も語らず対策の実行を迫ってくるようなところは信頼性に欠けます。ぜひ当方に、お気軽にご相談ください。

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BringFlower|稲田 高洋

2003年から大手総合電機メーカーでUXデザインプロセスの研究、実践。UXデザイン専門家の育成プログラム開発。SEOにおいても重要なW3Cが定めるWeb標準仕様策定にウェブアクセシビリティの専門家として関わる。2010~2018年に人間中心設計専門家を保有。その後、不動産会社向けにSaaSを提供する企業の事業開発部で複数サービスを企画、ローンチ。CMSを提供し1000以上のサイトを分析。顧客サポート、サイト運営にも関わる。2022年3月にBringFlowerを開業し、SEOコンサル、デザイン、ウェブ制作を一手に受ける。グッドデザイン賞4件、ドイツユニバーサルデザイン賞2件、米国IDEA賞1件の受賞歴あり。