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SEOのためのAI記事作成ツール(自動記事生成ツール)12選

ChatGPTの登場によって、AIの自然言語処理(NPL)のすごさを実感した人も多いのではないでしょうか。ChatGPTはうまく活用すればSEOのためのライティングの効率化と、質の向上にも寄与します。
ただ、うまく活用するためにはコツがありますし、そのコツを踏まえて活用するのは案外手間だったりもします。
そこで登場してきているのがChatGPTなどを活用した自動記事作成ツールです。
ここでは、ChatGPTリリース以前から存在していたものも含め、現在登場しているツールを整理するとともに、おすすめのものをご紹介していきます。
ChatGPTについて
まずChatGPTについてですが、イーロン・マスク氏が設立し、マイクロソフトが巨額の投資をしたOpenAI社が開発しています。ChatGPTの登場に危機感を覚えたGoogleは社内に対して緊急事態宣言を出して、Bard(吟遊詩人)と名付けた対抗馬に力をいれています。そのための人事異動も行われています。
ChatGPTを初めて使う人が驚くであろうところは、自然な言語で質問して、自然な言語で返してくれるところです。Googleの検索エンジンも、現在においては自然な言語で検索することはできますが、返してくれるのはウェブページです。
ChatGPTでどのようなやり取りができるかと、使い方に関して次の記事でご紹介しています。
AIでSEO対策はできるのか?ChatGPTの使い方と、AIと検索エンジンについて
ChatGPTの良さと弱点
ChatGPTの良いところと、弱点をご紹介します。
ChatGPTの良いところ
ChatGPTの良いところは、膨大なデータをもとに、できるだけ間違いのない回答を探して、自然な言語で返してくれるところです。また、細かな要望に対して、的確に応えてくれます。それまでの質問の履歴、文脈を理解して答えてくれるので、わざわざその前に質問した内容を書かなくても、追加の質問にも答えてくれます。
ChatGPTの弱点
データが古い
データが古いところが弱点です。2023年4月時点で、2021年までのデータしか把握してないようです。これは、「2023年に起こった重要なトピックを教えて」「2022年に起こった重要なトピックを教えて」「2021年に起こった重要なトピックを教えて」とそれぞれ質問してみると分かりますので、よろしければ試してみて下さい。
間違ったことを述べることがある
例えば東京都武蔵野市にある吉祥寺のことを、東京都三鷹市にあると言ってみたり、間違うことがあります。自信満々に断定的に述べてくるので全て信じてしまいたくなりますが、そのまま転用して、間違った内容だとまずい場合は、必ず間違ってないか、きちんと確認する必要があります。
AI記事作成ツールとは
ChatGPT登場以前より、AIによる自然言語処理を活用した記事作成ツールは存在しましたが、実用的ではありませんでした。それがChatGPTの登場によって、実用的なレベルのものが登場してきています。ChatGPTはAPIと呼ばれる、ChatGPTの出力結果を取得できる機能を有償で提供していますので、それを用いたツールがいくつかあります。ただし、APIが有償のため、提供する側からすれば原価がかかる仕組みになっています。そのため、有償のものがほとんどです。
ChatGPTを使っているからどれも同じかというと、そうではありません。ツールのユーザーには当然ながら何かしら入力を求めますが、その入力内容をもとに、ChatGPTに入力するプロンプトを工夫しています。そのプロンプトがツールごとに独自の内容になっているという点でそれぞれに違いがあります。また、入力方法と、出力の表示のされ方などの使い勝手はツールによって違います。
AI記事作成ツール紹介
ChatGPTにも上述のように弱点はありますが、そのことは把握のうえで上手に使えばやはり相当便利であることは間違いありません。SEOのためのライティング作業も効率化できます。ただし、「上手に使う」というのが大事なので、そこまでサポートしてくれるツールが色々と出てきています。当方が実際に試したものについて、以下にご紹介します。なお、ChatGPTではないアルゴリズムを使っているものも含みます。
BringRitera(リテラ)

特徴
BringRitera(リテラ)は、SEOに強いウェブ制作をしているBringFlowerとAIとアジャイル開発を得意としているGIB Japanが共同開発している記事作成を目的にしたツールです。ChatGPT採用です。
- ターゲットキーワードを5個まで入力可能で、それらをもとにGoogleで上位獲得が可能な記事タイトルと見出しを提案してくれます。
- ターゲットキーワードを考えるということに慣れてない方もいらっしゃるかもしれませんが、ターゲットキーワードを考える習慣作りになるメリットもあります。
- また、上位獲得のカギとなるポイントを示してくれるというのも特徴です。
- これらのアウトプットを得るためにChatGPTに入力するプロンプトは、SEOのノウハウが必要です。BringFlowerはウェブの仕様策定にも関わったことのある専門家が代表を務めており、Googleの評価ツールLighthouseで3項目100点満点を取ることができるというすごいノウハウを持ちます。そのSEOに関するノウハウがプロンプトに活かされています。
メリット
- SEOに有利な記事の内容を把握することができます。
- 現時点完全無料、先々は有料化も視野に入ってますが、後述のツール群と比べて圧倒的にリーズナブルとなる予定です。
デメリット
- 開発途上です。
料金
- 本記事執筆時点で、完全無料となっていますので、ひとまず試してみると良いでしょう。
Catchy(キャッチー)

特徴
Catchy(キャッチ―)は、記事作成だけでなく、YouTube企画、事業計画など様々な種類のライティングが可能で、非常によくできたツールです。ただ、機能が多いので、目的のメニューを見つけにくいのが少し難点かもしれません。
月に10クレジット分だけ無料で使えるので試すことはできますが、定常的に用いるには有料になります。本記事執筆時点で毎月3,000円~となっています。社内で様々な用途で用いる企業向けと言えます。
メリット
- テンプレートが豊富。
デメリット
- 目的のメニューが見つけにくい。
料金
無料 | 10クレジット/月 | |
---|---|---|
3,000円/月 | 100クレジット/月 | |
9,800円/月 | 無制限 | |
要問合せ | 独自カスタマイズ |
Transcope(トランスコープ)

特徴
- トランスコープは、インプットする情報がテキストだけではなく、URLや画像をもとに文章を作ってくれます。
- 指定のキーワードでGoogleで検索した結果をもとに、コンテンツを生成してくれる機能もあります
- 有料版は月額が10,000円~となります。
メリット
- 画面はシンプルで見やすい。
デメリット
- 使い方が悪いのか、画像の編集機能が使えない、検索順位でちゃんとした結果が出ないなど、記事作成以外の機能は、まだ発展途上の感じは否めない。
料金
無料 | 5,000文字/月、検索順位調査3ワード、一部機能制限あり | |
---|---|---|
10,000円/月 | 40,000文字/月、検索順位調査10ワード | |
35,000円/月 | 200,000文字/月、検索順位調査100ワード | |
60,000円 | 600,000文字/月、検索順位調査1,000ワード |
EmmaTools

特徴
企業向けになっていて、3万円/月~です。元々、SEOのためのコンテンツ作成がメインのツールで、他サイトのコピーチェック機能などもついています。それ以外にも独自のスコアリング機能、検索順位計測機能など、豊富な機能となっています。
メリット
- とても見やすい画面です。
- チャットサポートが受けられます。
デメリット
- 企業向けだけあって、料金は高めです。
- 上位サイトのキーワード比率が示されるようになっていますが、キーワード比率という考え方は個人的には古いと思っています。Googleは現在、キーワードレベルで検索順位を変えるのはtitleタグの記載内容のみで、他はキーワードレベルでは分析していません。
料金
無料 | 2コンテンツまで(プラン準備中) | |
---|---|---|
30,000円/月 | 3コンテンツ/月 | |
65,000円/月 | 3コンテンツ/月、競合分析ツールなど | |
要問合せ | カスタマイズ |
ミエルカSEO

特徴
SEOコンサル会社としては大手の1つであるミエルカの提供するツールです。ChatGPTを活用したAIコンテンツアシストが加わりました。
キーワード探索機能なども付きますし、何より優秀なSEOコンサルタントが所属する会社ですので、SEOのコンサル依頼も含めて検討したい企業は候補の一つに入れるべきツールと言えるでしょう。
メリット
- SEOコンサル会社としては大手の安心感
- 検索キーワードが購買意欲がある種類かどうかを分析
- 競合比較機能が付く
デメリット
- 料金設定が比較的大きな企業向けとなっている
料金
- 企業規模や課題感に応じた料金を提案
AI Writer

特徴
シンプルで使いやすいツールです。無料で1~2記事分ぐらい試せます。作成した記事が保存されるため、コピーしておかなくても済みます。
また、アイキャッチの画像もピックアップしてくれます。
メリット
- シンプルで使いやすい。
- 記事が保存される。
- アイキャッチ画像を抽出してくれる(ただし外国人が多い?)。
デメリット
- 強いて挙げれば、リリースされたばかりで未知なところ。
料金
無料 | 20クレジット(1記事分) | |
---|---|---|
3,000円/月 | 150クレジット(15記事分) | |
5,700円/月 | 300クレジット(30記事分) | |
7,900円 | 無制限 |
ブンゴウ

特徴
シンプルですが、ちょっと個人的には分かりにくいかも?
ユーザー同士のコミュニティがあります。
月2700円~で、月10記事が目安のようです。
メリット
- シンプル。
- リーズナブル。
デメリット
- 個人的には分かりにくいと感じた。
料金
2,700円/月 | 10記事分 | |
---|---|---|
4,800円/月 | 25記事分 | |
9,800円/月 | 無制限 |
BuzzTai(バズタイ)

特徴
SNS向けがアピールされていますが、一般的な記事作成機能もあります。ただGoogleのSEO対策向けではないかもしれません。各SNS向けに特化した内容を出してくれるところは面白いと思います。
メリット
- 名の通り、SNSでバズりたいという方向けには良いかも。
デメリット
- GoogleのSEO対策には向いてないかも。
料金
3,000円/月 | 36記事分 | |
---|---|---|
5,700円/月 | 76記事分 | |
8,630円/月 | 無制限 |
Jasper

特徴
Japerは画面が英語なのは難点ですが、日本語で入力すれば日本語で出力してくれます。テンプレートが豊富で、エディター上に文章が出力され、カスタマイズ性が高く高機能です。AI画像生成機能も付きます。
使い勝手は個人的には難があると感じました。
また、クレジットカードを登録しないと試すこともできないのでその意味でも敷居は高いですね。試すだけで終える場合は、アカウントのキャンセルをしないと課金されてしまうので、注意しましょう。
メリット
- とにかく高機能なので、色々試したい方は面白いかも。
デメリット
- 画面は英語。
- 個人的には使いづらいと感じる。
- 試すのにもクレジットカードの登録が必要。
料金
40ドル/月 | 35,000文字 | |
---|---|---|
82ドル/月 | 100,000文字 | |
要相談 | カスタマイズ |
Rtry(ライトル)
Rtry特徴
Rtryも高度な編集エディター上に出力してくれます。また、とても使い勝手の良いUIだと感じました。何よりも、永年無料プランがあります。ただ、出力内容はあまり精度が良くないようには感じられました。ChatGPTでは無さそうですね。
無料で使えるので、ひとまず記事作成ツールがどんなものか試そうという方には良いかもしれません。
メリット
- 使いやすい。
- 料金がリーズナブル。
- クレジットカード登録なしで試せる。
デメリット
- 画面が英語。
- 精度が良くないと感じた。
料金
無料 | 1,000文字/月 | |
---|---|---|
9ドル/月 | 100,000文字/月 | |
29ドル/月 | 無制限 |
ELYZA Pencil(イライザペンシル)

特徴
ユーザー登録なしで無料で使えるのが良いです。ただし出力されるテキスト情報は短い内容となりますので、descriptionの作成であれば使えるかもという感じです。
メリット
- 無料。
- ユーザー登録なし。
- 出力にかかる時間が短い。
デメリット
- 長い文章は出力してくれない。
AISEO
AISEO特徴
まずトピックから入力することで、ターゲットキーワードを提案してくれます。他にも、読みやすさを改善する機能、アイキャッチ画像生成機能など、様々な機能がついています。無料で試せます。
メリット
- 無料で試せる。
- 使いやすい。
デメリット
- 画面が英語。
- 出力に時間がかかる。
料金
15ドル | 50,000文字/月 | |
---|---|---|
29ドル/月 | 無制限、1ユーザー | |
69ドル/月 | 無制限、4ユーザー |
AI記事作成ツール利用のメリット
AI記事作成ツール利用のメリットは、ChatGPTを利用するよりも手軽に、実際に記事に活用できるレベルの文章が入手できる点にあります。自分自身では思いつかないようなプロンプトをツール側で付け足して入力してくれていることでしょう。また、ツールによっては過去の結果を記録して残してくれる機能があるものもあります。
記事を書く際に、テーマに対して網羅的に視点を持てるようにするというのもあります。つまり自分自身では持てなかった視点に気付けるようにする、という使い方はできると思います。
また、ある程度土台となるところまで文章を生成してもらう、という使い方ができるレベルのものも中にはあるでしょう。
AI記事作成ツール利用のデメリット・注意点
AI記事作成ツールのデメリットの一つは、コストがかかる点です。先述の通り、ChatGPTのAPI利用が有料のため、無料で使い続けられるものというのはほとんどありません。とはいえ手軽な金額から使えるものも中にはあります。
また、間違った内容が含まれることもありますので、そこは自分自身でのチェックは必ず入れるべきだと言えます。
SEOのために用いる場合、どのツールを使うにしても、自分自身のオリジナリティーを表現してくれるわけではないということは留意が必要です。
Googleの検索順位決定アルゴリズムにおける評価軸は、現在「Needs Met(検索意図に合致)」「E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)」「Originality(独自性)」の3つに重きが置かれていますので、オリジナリティーを付け加えるということは必須として考えた方が良いです。
オリジナリティーを出すためのポイントなどを確認するという使い方はできるでしょう。最初に紹介したBringRiteraはそこまでやってくれるので、SEOを目的とするならばおススメです。
AI活用時代到来で、ライターはどうすればよいか?
AIが人の仕事を奪うという話はだいぶ前から話題になっていますが、ChatGPTの登場はライターの仕事を奪いそうだという点で、よりリアリティを感じながらこの話題について考える人が増えたのではないでしょうか。
実際に、顧客案件におけるコンテンツSEOのための記事作成でライターに発注をしている身として、ChatGPTやここでご紹介したようなツールがあるからと言って、ライターへの発注をやめようとは思いません。
ただ一方で、誰でも書けるような文章をただ面倒だからという理由で発注していたような人は、発注をやめる可能性はあるでしょう。
つまり、どこにでもありそうな品質の低い記事しか書けないライターは仕事がなくなるというのはあり得ると思います。
元々私は、ライターに対して独自の視点を入れることと、品質の高さを求めてます。特に「独自の視点を入れる」というのは、発注の条件として入れて、その分野に詳しい背景を持っている人を探します。
AI記事作成ツールを使って欲しくないかというと、むしろ使って欲しいです。使えるものは使うべきであって、AI記事作成ツールが出力した文章をもとに、その内容をさらに充実させ、独自性ある内容を加えてもらうのがベストだと考えます。
本サイトのブログは、当然ですが私が詳しい分野について書いているので、全て私が書いています。その私は現在、ChatGPTはある程度活用しています。しかし、部分的にでもコピペして使うことは今のところほとんどありません。何故なら、ChatGPTが出力する文章は、コピペして使えるほどの品質ではないと私は判断するからです。
以上踏まえ、残っていくライターというのは次のような人ではないかと考えます。
- 自分自身が得意な分野、詳しい分野を持っている
- AIと戦うのではなく、AIをうまく使うことができる
以下に、AIが得意なところ、人間が得意なところを示します。
- AIが得意なところ:
-
- 膨大な情報源をもとにする
- 整理した内容にする
- 人間にしかできないこと/人間の方が得意なこと:
-
- 自分の視点を入れる
- 自分の意見を述べる
- いくつかの事柄から推測をする
- 心情を表現する
- 最新情報を反映する
- 楽しい表現にする
まとめ
それぞれ使い勝手が異なり、また無料で使えるものから様々なテンプレートが揃い高機能なものまでありますので、自分に合ったものを見つけてみてください。