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ブラックハットSEOとは?ホワイトハットSEOとの違い

Googleのアルゴリズムは変わり続けてきていますが、Googleの軸は変わっていません。その軸に沿ったコンテンツが上位に表示されるように改修され、試行錯誤がされています。Googleの軸から外れた対策をブラックハットSEOと呼び、軸に沿った対策をホワイトハットSEOと呼びます。

Googleの軸とは何か?その軸から外れたブラックハットSEOとはどういうものか?そして今後は特に、注力すべきホワイトハットSEOとはどういうものかについて、解説致します。

検索ランキングにおけるGoogleの軸

Googleの根本的な軸は、Googleの理念「Google が掲げる 10 の事実」の先頭に次の通りに記載があります。

ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。

Google検索エンジンの検索順位を決めるアルゴリズムで言えば、いかにユーザーにとって価値が高く、検索意図に合致したコンテンツを表示するか。これを達成すれば、ユーザーはGoogleの検索エンジンを使おうと思うし、役に立たないコンテンツや信ぴょう性に欠けるようなコンテンツが上位に表示されれば、ユーザーはGoogleを使おうと思わなくなりますので、そうならないようにGoogleは注力を続けています。

ブラックハットSEOとは?

ブラックハットSEOとは、コンテンツの質を上げるといった正当なSEO対策ではなく、Googleの軸から外れ、Googleの規約違反となるような手法で検索順位を上げる対策のことを指します。

ブラックハットSEOの具体的な手法

さすがに現在は使われていないようなものも含めると、ブラックハットSEOの手法には以下のようなものがありました。

自作自演の被リンク集め

今でもサービスとして実施している業者が存在するのが被リンク集めです。

投票制度のようなもので、Googleは質の高い被リンクがあればサイトの評価を高めます。着想としては、引用の多い学術論文は多くの研究者から参考にされているために評価が高まるということにありました。実際、この仕組みによってGoogleの検索エンジンは精度を上げました。

それだけ被リンクの数というのが検索順位に影響を与えたため、業者が自ら多くのサイトを作り上げ、そこからリンクを張るという手法のサービスが2000年代には蔓延し、一時は低品質なコンテンツが上位に表示されてしまった頃があります。

そのような自作自演の被リンク対策はGoogleの規約違反でペナルティ対象となります。GoogleはIPアドレスや、リンクの品質、不自然さなどでこの行為を見破りペナルティを与えています。

今でも、クラスC以上でのIPアドレス分散という手法を用いて実施している業者がいますが、不自然さなどで見破られてペナルティを与えられた時のダメージは大きいですし、いずれにせよ根本的な対策でなく、資産となるホームページづくりとはなりません。長い目で見た時の費用対効果は小さいでしょう。

また、被リンクの効果は以前に比べれば小さくなってきています。理由の一つが、サイテーションといって、リンクが張られていなくても良い言及がされているかどうかの判断をGoogleができるようになってきているからです。自然言語処理の精度によるものですので、「じゃあ被リンク集めじゃなくてサイテーション集め」という短絡的な考えもやめておいた方が良いでしょう。不自然さで見抜かれるリスクが高いです。

隠しテキスト

以前は画面内にキーワードが多い方が検索順位が高くなるという頃がありました。とはいえ画面内にキーワードが多すぎると読みづらいため、CSSで非表示にするという手法がありました。隠しテキストはGoogleのペナルティ対象となります。

キーワードを不自然に埋め込む(ワードサラダ)

隠しテキストにしてなくても、キーワードを不自然に埋め込むワードサラダと呼ばれる手法もありました。キーワード出現率と言って、コンテンツの中にある全単語数のうちのターゲットキーワードの出現率が3~7%程度が良いとされていた頃があったのです。しかし、キーワード出現率を意識することなく文章を書くと、大体1~3%におさまります。現在キーワード出現率とSEOには関係がありませんし、Googleは不自然にキーワードが埋め込まれたコンテンツをスパムとみなします。

コピーコンテンツ

コピーコンテンツは著作権法にも抵触しますし、もちろんGoogleからペナルティが与えられます。現在はコピーコンテンツとはならなくても重複しているコンテンツは高い評価を受けられません。

クローキング

クローキングとは、検索エンジンのクローラーに対して、実際にユーザーが閲覧することになるコンテンツとは別のコンテンツを示す行為のことを指します。もちろんGoogleからペナルティを受ける対象となってます。以前はFlashでリッチなサイトが制作されていた頃があり、それだとテキストとしてのコンテンツをGoogleに示すことができないので、それが理由でクローキングが用いられていた頃もありましたが、それもペナルティ対象です。

上述の隠しテキストもクローキングの手法の一つでもありますが、Googleのクローラー以外を指定してリダイレクトさせるという手法もあります。

キュレーションサイト

キュレーションサイトというのは、他のサイトの情報を寄せ集めたようなサイトのことを指します。著作権に基づき、許諾を得て行っていればそれ自体は問題ではありませんが、そうではなかったり、また内容の信ぴょう性が低い状態で上位を獲得してしまって問題視されたことがありました。

そのような経緯があり、現在はキュレーションサイトもGoogleから評価を受けづらくなっています。

ブラックハットSEOを衰退させたGoogleのアルゴリズムアップデート

以上でご説明した通り、ブラックハットSEOは現在においては通用しませんし、被リンク対策についてもペナルティを受けるリスクが高く、ペナルティを受けた時のダメージが大きいです。

では、どのようにしてGoogleはブラックハットSEOを取り締まっているのか、その歴史をご紹介します。

ペンギンアップデート

ペンギンアップデートにより自作自演の被リンク対策がペナルティを受けるようになりました。ペンギンアップデートは2012年4月に初めて実施され、2016年9月以降はコアアルゴリズムに統合され、現在も更新され続けています。

パンダアップデート

パンダアップデートにより、キーワード出現率を高くするという手法が取り締まられました。2012年7月に初めて実施され、更新され続けています。

医療・健康アップデート

WELQという日本のサイトが大量に間違った医療・健康関連の情報を発信し、上位を獲得してしまったため問題視され、2017年12月に日本向けにだけ行われたのが医療・健康アップデートです。これにより、特にYMYL(Your Money Your Life)の領域では、情報発信者のE-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)が重視されるようになりました。その後このアップデートは全世界にも適用されたと見られています。

AIアルゴリズム

Googleが検索エンジンのアルゴリズムに初めてAIを取り入れたのは2015年で、RankBrainと名付けられています。その後、2019年にはBertと呼ばれるAIアルゴリズムが取り入れられ、2021年9月はMUMの発表がありました。

これらはペンギンアップデートやパンダアップデートとは違い、ブラックハットSEOを直接的に取り締まることを目的としたものではありませんが、間接的に影響があります。

AIにより、自然言語の理解力が高まりました。そのため、文章の内容を理解し、文章による評価が可能になってきています。

ホワイトハットSEOとは?

ホワイトハットSEOは、ブラックハットSEOではない正当なSEOのことを指します。ユーザーにとって価値のある質の高い記事を掲載することがホワイトハットSEOの一つです。そもそもGoogleの検索エンジンが理解しやすいコーディングになっている必要があり、そういったSEOのことを内部SEOと呼びます。内部SEO対策もやるべきことの一つなので、ホワイトハットSEOの一つと言えるでしょう。

ホワイトハットSEOのメリットと価値の高さ

ホワイトハットSEOは、時間はかかりますが、効果が持続しやすいです。ホワイトハットSEOにより上位を獲得したサイトは資産となり、その価値は相当なものです。例えばウェブ広告で検索結果画面の上位に表示させるのに月に数百万もの投資をしている企業はざらにありますが、ウェブ広告より1位に表示されたコンテンツの方がクリック率は高いので、その状態のサイトは月に数百万か、それ以上の価値を持つことがあるということです。

現在はコピーコンテンツは通用しないので、他社にコンテンツをそのまま真似られて抜かれるというリスクも低くなっています。

ホワイトハットSEOのコツ

ホワイトハットSEOは簡単に言うと、品質の高い土台となるホームページを作って、そこに質の高いコンテンツをどんどん投入していく、ということです。質の高いコンテンツの投入は、新しいテーマに関するものだと早い者勝ちという側面があります。先にGoogleにインデックスされたコンテンツがオリジナルの情報源としてGoogleに見られるためです。

記事を書くという作業は、慣れによりかかる時間が相当違ってきます。オリジナリティが求められる一方で、テーマに対する網羅性も求められ、それを他の記事を真似ずに書きあげるというのは相当時間がかかるものです。

そこでオススメなのは、AIライティングツールです。ベースとなる部分はAIライティングツールで書きあげて、それをリライトするという作業を行っていくと、かなりの時間短縮に繋がります。

ChatGPTを直接使うのでもかなりの短縮になりますが、BringRitera(ブリングリテラ)を用いると、さらにその10倍ほど早くなりますし、最大限に能力を引き出してくれます。

AIライティングはホワイトハットSEO

え?それってブラックハットにならないの?と思われた方もいるかもしれませんが、大丈夫です。
AIを使っていようが、いまいが、その記事がユーザーのために価値があるかどうかで判断されます。

AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス

むしろAIを使うことで品質が高まるならば、使うべきなのです。考えるべきは著作権やユーザーにとっての価値であって、AIライティングツールを使うこと自体は別に問題ではありません。

ただし、ChatGPTなどの生成AIは堂々と間違ったことを言うこともあるので、ファクトチェック、自身による確認とリライトは必ず行うようにしましょう。

品質の高いホームページ作り

品質の低いホームページの極端な例としては、画像1枚で、代替テキストも無しで作られているようなページです。Googleにはそこに画像がある、ということしか伝わりません。そのようなサイトを作ってしまう業者もいます。

タイトルはタイトルとして、見出しは見出しとして、メインの部分はメインの部分として、Googleに伝える記法というものが存在します。

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ブラックハットSEOが存在した理由について

Googleの検索結果画面で上位を獲得することによる効果が大きいために、ブラックハットSEOの手法が生まれたわけですが、どうしても人間というのは、お金のためにギリギリを攻めようとするようですね。ブラックハットSEOは、著作権法違反となるコピーコンテンツなどを除けば法律に違反するというわけではないので、実施する業者もたくさん生まれましたし、それに手を出す企業もたくさんいたということだと思います。

今後はどうなる?ブラックハットSEOとホワイトハットSEO

技術の進歩により、ブラックハットSEOはなくなっていくでしょう。私はもちろんお金も大事ですが、それ以上に大切なものがたくさんあるという価値観なので、そういうのは手を出しません。ホワイトハットSEOでなければ通用しないという今だからこそ、私はSEOをメイン事業に据えています。

まとめ

ホワイトハットSEOで資産となるホームページづくりを、BringFlowerと一緒に行いませんか?

ご相談お待ちしております。

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株式会社BringFlower
稲田 高洋(Takahiro Inada)

2003年から大手総合電機メーカーでUXデザインプロセスの研究、実践。UXデザイン専門家の育成プログラム開発。SEOにおいても重要なW3Cが定めるWeb標準仕様策定にウェブアクセシビリティの専門家として関わる。2010~2018年に人間中心設計専門家を保有、数年間ウェブアクセシビリティ基盤委員も務める。その後、不動産会社向けにSaaSを提供する企業の事業開発部で複数サービスを企画、ローンチ。CMSを提供し1000以上のサイトを分析。顧客サポート、サイト運営にも関わる。
2022年3月にBringFlowerを開業し、SEOコンサル、デザイン、ウェブ制作を一手に受ける。グッドデザイン賞4件、ドイツユニバーサルデザイン賞2件、米国IDEA賞1件の受賞歴あり。
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