
ターゲットを決める。これはSEOに限った話ではなく、そもそも事業を始めるにあたって大事なことですよね。にも関わらず、ターゲットキーワードが意識できていないホームページは非常に多いです。
そもそもターゲットキーワードってなに?という方もいらっしゃるでしょうし、それが分かっていたとしても、どうやって決めればよいのかわからない、という方もいらっしゃるでしょう。
また、頭の中にターゲットキーワードはあっても、どこに反映すればいいの?という方も多いことでしょう。
この記事はこれらの方皆さまご参考にしていただける内容となります。
SEOにおけるターゲットキーワードの考え方と選び方・決め方
ターゲットキーワードとは?
検索エンジン(主にGoogle)で、調べたいものを検索して調べることはありますよね?そのとき、上位に表示されたホームページから見ていく方が多いかと思います。
次の表は、seoClarity(SEOクラリティ社)が公開している掲載順位別のクリック率です。これによれば、1位に表示されたケースで13.94%、2位は7.52%、10位で1.32%です。
そのため、検索結果の上位に表示されるように対策をするのがSEO対策ですが、どういった検索キーワードで上位に表示するのかを決めなければいけません。それを考えて決めたキーワードがターゲットキーワードです。
ターゲットキーワードの考え方・決め方
ここでは、例として「プレゼンテーションのオンラインセミナーで、1対1で行うもの」というサービスの集客を題材にしてみます。プレゼンは苦手意識を持つ人も多くいらっしゃるでしょうし、1対1で、他の人の目を意識することなくレクチャーしてもらえるセミナーがあれば、興味を持つ人も多いかもしれない、という風に考えたサービスだとします。
自社が提供するサービスを探す人がどういう検索キーワードを使うかを考える
上述のケースの場合、どういう検索キーワードで探すでしょうか?思いつくワードをとにかく挙げてみます。
- プレゼン
- 伝え方
- 話し方
- セミナー
- 1対1
- 1 on 1
など
思いついた検索キーワードの検索ボリュームを調べる
検索ボリューム、つまりどのくらいの回数検索されているかが確認できるツールがあります。おそらく最も広く使われているのはGoogleのキーワードプランナーだと思われますが、そちらは、Google広告を一定額以上、かつ一定期間以上利用していなければ具体的な検索ボリュームを知ることができないというのがあります。
ここでは、1日に調べることのできる上限数が決まっているものの、無料で使えるサクラサクラボSEOツールを用いた結果の画面をお示ししながらご説明します。
まず、まっさきに思いついた言葉から調べていきます。ここでは「プレゼン」で調べてみます。

そうするとこのように、月間の検索ボリュームが出てきます。入力したワードだけでなく、それと関連性が高いワードの結果も同時に示してくれます。検索回数順にソートした状態で、上から眺めていきます。
そのなかで、「なるほど」となるワードが見つかれば、それは狙い目かもしれません。例えばここでは、「自己紹介」や「話し方」といったワードです。
そういった言葉が見つかれば、それ単体でも調べてみます。


「自己紹介」の方は、「面接」「転職」「新卒」「内定式」「就活」「インターン」など、どれもリクルート関係で気にしている人が多いことが読み取れます。
独立していて転職活動もへったくれもない私の場合、商談の際などの最初の自己紹介というシーンが思い浮かびましたが、少なくともそれがメインではないということですね。掲載している結果の下の方も私は眺めましたが、「面接」が多いです。
一方、「話し方」を気にしているケースは多様で、しかも多く調べられていることが分かります。圧倒的1位の検索キーワードが「人は話し方が9割」。何故だろう?と思ったらGoogleでそのワードで検索してみます。そうすると、そういう書籍があって、2021年の年間総合1位だということが分かります。
その影響なのか?というのが気になります。そういうときは、Googleトレンドが使えます。
次のグラフは、Googleトレンドで、「話し方」の検索ボリュームを調べて、2004年からのスパンでグラフに出したものです。

特に2021年以降で目立った変化がないことがわかります。むしろ、それ以前で時折山がある時に、もっと大きな「話し方」に関するトピックがあったのかもしれません。例えばテレビの影響はやはり大きいですから、人気番組で「話し方」に関する話題が出れば、一時的に検索ボリュームが増えることは考えられます。
つまり「話し方」に関して(おそらくは)良くしたいと思っている人がトレンドに関係なく多いということがわかります。
ここまでで「プレゼン」「話し方」というキーワードが見えてきていますが、これだけだと、まず競合が多いので上位を獲得するのが難しいのと、セミナーを受講したいというモチベーションがある人は割合として少ないということが考えられます。
そのため、組み合わせて検索されているワードを探ります。これは、「プレゼン」と「話し方」それぞれ、まず検索ボリュームがもっと小さいところまで見ていくのですが、それだけだと見つからない場合があるので、これも思いつく組み合わせのキーワードで検索してみます。次の結果は「プレゼン セミナー」「話し方 セミナー」で調べたものです。



さて、見つかりましたね?
プレゼンは「研修」を探している人が多く、「話し方」は「講座」を探している人が多いです。「研修」も「講座」も意味は近いですが、微妙に想像するものが違いますよね。
あとは、「オンライン」というのも気にした方がよいキーワードだと言えます。「1対1」というのは、調べても見つかりませんでした。なのでこの場合、メインのターゲットワードにするよりは、サイト流入後に説明してアピールするという使い方にするのが良いと言えます。
- 多くの場合にターゲットキーワードに含まれる「地域名」
-
今回ご紹介するケースはオンラインの講座なので、地域名がターゲットキーワードになりづらいですね。あえてそういうケースを例として選びました。というのは、足を運ぶ必要のあるサービスの場合、ほとんどが「地域名」がターゲットキーワードのひとつになります。
例えばネイルサロンであれば、「吉祥寺 ネイルサロン」などがターゲットキーワードになってきます。
そういったサービスの場合、トップページのメインビジュアルで、どこにある店舗なのか、が伝わるようになっていることも重要です。 ご紹介しているオンラインセミナーのケースも、直接会ってセミナーを受けたいしたい、という人が出てくるかもしれませんし、地域名も入れておいた方がベターとも考えます。
ターゲットキーワードをどう反映するか
ターゲットキーワードは、まずtitle
属性と呼ばれる場所と、h1
属性と呼ばれる場所、それぞれに入れることが重要です。
title
は、ページに表示される文言ではなく、ブラウザのタブの部分に表示され、また検索結果画面のタイトルにも反映されます。多少、Googleが勝手に省略するなどはしますが。
h1
は、そのページに表示される文言の中で一番大きな見出しの位置づけのものにつけるのが基本です。
そのため、title
とh1
は同じ文言を入れるのが推奨です。
titleとh1以外でも、サイトの中で用いる説明でターゲットキーワードを意識した方がよいです。例えば「話し方」と「喋り方」、ほとんど同じ意味ですが、「話し方」の方が多いので、それをメインのターゲットワードにしつつ、「喋り方」で調べる人も意識して、そういった表現も入れておくなど。
このような類義語は、大体似たような結果をGoogleが返すようにはなってますが、多少異なりもするので、両方用いておくに越したことはありません。
例えば「ホームページ制作」と「ホームページ作成」はほとんど似た結果になるのですが、「話し方」と「喋り方」はそれよりも少し検索意図が異なるケースになるようにも思うので、「喋り方」というワードも私なら意識します。
WordPressの場合はプラグインの「All in One SEO」を入れるとtitleの設定が簡単にできます。設定方法はこちらの記事でご紹介しています。
まとめ
ターゲットキーワードを決めるというのは、非常に重要なステップです。場合によっては、このようなプロセスを経ることで、新たな発見をして、ホームページ以前の事業計画自体が変わることもあるでしょう。
BringFlowerはこのようなプロセスを通してSEOに強いホームページ制作を行い、お客様の事業に貢献することをめざします。
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