サイト制作プロセス・運用

ホームページ制作会社・業者の依頼ポイント5つと選び方

ホームページ制作を行う会社、業者は数多くありますよね。ウェブ制作業者掲載数No.1を謳っている優良Webで、本記事執筆時点で掲載数が全国で10,821社と書かれています。コンビニエンスストアの国内店舗数が約57,000ぐらいです。コンビニなんて、都心なら100m歩けば1店舗くらいあると思います。それと比較して1/6以上あると考えれば、いかにウェブ制作会社(業者)が多いかということがわかります。

しかもコンビニとは違い、オンラインMTGで問題なければ近くにある必要がありません。そうなってくると益々、どこを選べばいいかわからなくなり、選ぶというプロセス自体が面倒になってくるかと思います。

結果、みなさんどうなるかというと、知り合いに紹介してもらうか、業者を紹介してくれる業者に相談します。

ご自分で調べず決めてしまう、その気持ちはわかります。しかし、そのやり方は裏目に出ることが多いです。その結果、痛い目に合った方がウェブで調べて私を見つけてくださるケースが多いです(複雑)。この記事にたどり着く方というのはそもそも、すでにウェブで調べてる方になってしまうとは思いますが、お伝えします。結論、ウェブ制作会社はウェブで調べて見つけるのが一番間違いのないやり方です。

それがどうしてかということと、ウェブで調べて選ぶ際のポイントについてご紹介していきたいと思います。

ウェブ制作会社・業者による制作費の相場

ホームページの制作料金はページ数や機能によって変わってきます。企業サイトのように掲載する情報量が多くなれば、サイト内でのデザインパターンやページ数は増えますので、その分料金は上がっていきます。
フリーランスの場合の相場はこちらでご紹介していますが、大手のウェブ制作会社も含めると同じ条件でも料金はピンキリになります。5ページくらいで見積もりをお願いしたとして、20万~数百万の幅が出てくると思います。

料金というのは、理由があればあとから追加料金を請求することができます。
ページ数も分からない状態で見積もりをお願いします、と私も言われることは多いですが、私の場合は必ず、詳細を聞いてからお見積りをします。
そういったことをせず見積もりが出てくるところもあるようですが、その見積もりは後から上がると考えた方が良いと思います。

自分で制作するという選択肢

HTMLやCSSの知識がなくてもホームページを制作できるCMS(コンテンツマネジメントシステム)と呼ばれるツールがあり、CMSを使って、自分で制作するという選択肢があります。それにトライしてみたいと思える方は、トライしてみるのもありだと思います。ただもちろん、時間はかかると思います。調べるところから含めればなおのことです。

業者は、それを仕事にしているわけですし、私のように一人でやっているところの方が珍しく、何人かで作業をするとなればその人数分の給料が必要なわけですから、数十万、数百万の料金がかかってくるわけです。

自分で制作すれば、その料金を浮かせることはできます。

SEOを気にしない場合のCMS

SEOというのは、検索エンジン(主にGoogle)で検索したときに上位に表示するように対策することを指します。例えば当サイトであれば、「SEO対策 東京」などで上位に表示されることを意識しています。会社名や屋号、例えば当サイトであれば「BringFlower」で検索して1位になるというのは比較的簡単です。そのような検索を「指名検索」と呼びます。名刺代わりのホームページぐらいで考えていて、指名検索で1位が取れれば十分、という場合には、以下のようなツールの選択肢が現在はあります。

  • Wix
  • ペライチ
  • STUDIO

他にも色々ありますが、私はWixを少々触ったことがあるくらいで、基本的にこれらに触る必要性、メリットがないため、詳しいわけではありません。ただ少なくとも言えるのは、次に挙げるWordpressのようにある程度SEOのベースが整うということはないと思います。

SEO対策まで考えたい場合のCMS

SEO対策まで行う場合には、WordPressが現在においての最良の選択肢になると考えます。WordPressは日本でシェアが83.8%という驚異的な数字なのですが、それには訳があるということです。

私は指定がない限り、WordPressを用いて制作しています。後述する既存テーマを利用しているわけではなく、私によるオリジナルテーマです。ではなぜWordPressを使うかというと、納品後にお客様が自ら記事を書いたり、編集することが可能になる部分を設けやすいということと、ベースでSEOに強くしやすいというところもあります。

WordPressを使う場合、私のようにHTMLやCSSなどを用いたコーディングを自分で行わない限り、テーマと呼ばれるものを利用することになります。テーマは無料のものも多くありますし、有料のものもあります。

有料のテーマはTCDが有名です。かなりカスタマイズ性が高く、優れたデザインのホームページを作ることができると思います。その代わり、かなり汎用的なので、結構動作が重い感じはします。

私のおすすめは無料のCocoonです。かなりSEOのことが考えられていて、実装されている機能も比較的必要最低限、動作も軽いと言われています。

ただ、WordPressはそんなに使いやすいものではないと思います(苦笑)。

もう少し使いやすいUI(ユーザーインタフェース)にできたのではないか、という思いもなくもないですが、一方で、ウェブ画面というのはスマホなど様々な画面の大きさを考慮しなければならないなど、非常に複雑な構造になっているので、WordPressほどに拡張性とカスタマイズ性が高いCMSの編集画面や設定は、どうしても複雑になりやすいのはあります。

ホームページ制作会社・業者の選定の入り方

次に本題の、業者に委託しようと決めた後の選び方です。
まずは入り方についてお話します。

比較サイト、紹介してくれる業者は非推奨

比較サイトなど、業者を紹介してくれる業者がいます。中にはホントに詐欺のような業者もあります。私のホームページの問い合わせフォームから何度も営業をしてきているところで、あまりにもいい話ばかりでおかしいと思って調べると詐欺だとわかりました。ここでは名前は出しませんが、インターネットで調べてもすぐには出てこないところですので悪しからずお願いします。

さて、その悪徳業者はおいておくとして、もちろんちゃんとした業者もたくさんあります。業者を紹介するサイトというのは、検索意図に沿うので「ホームページ制作」などの検索ワードに対して上位に表示されやすく、まともな案件の相談を実際に受けやすいからです。

そういった業者、どうやって利益を得ていると思いますか?
委託者側は、紹介してもらうのにお金かからないですよね?
ということは、受託者側が料金を払う仕組みだということがわかります。

受託者側は、どうしてその料金を払ってまで、その業者に紹介をお願いするのでしょうか?
そうしないと仕事が十分に入らないからです。

紹介する業者は、どういう業者を紹介すると思いますか?まんべんなく紹介しないと成立しないですよね?

あと、質の悪い業者は営業トークだけはうまかったりします。嘘が上手とも言えます。

これ以上は説明不要だと思うので、このあたりにしておきます。

知り合いに紹介してもらうのも非推奨

多くの方は知り合いに紹介を相談します。もちろん、その方が業界に詳しいとか、自分のホームページを作ってくれた業者を気に入っているというケースなら、相談をしてよいと思いますが、そうでない場合、聞かれた人は誰を紹介すると思いますか?
次の通りです。

  • 自分に紹介料が入る人を紹介する
  • ビジネス交流会に参加していて、自分にとって紹介するメリットがある人を紹介する
  • とりあえず自分が知っているところを紹介する(その会社や人の能力は良く知らない)

結果的に、私のような当たりを引くことももちろんありますが、自分で探すよりも外れを引く可能性が高い、ということをここまで読んだ方は気づけます。

ウェブに関する業者はウェブで探そう

痛い目に合ってからウェブで業者を探して、私に辿りついたというケースが多くあります。

なので私、低品質、悪質な業者に詳しくなってしまいました・・(涙)。

ホームページ制作業者の能力は、その業者のホームページに表れます。実績よりも、その業者のホームページに一番に着目すべきです。実績はダミーを示されたという話も聞いたことがありますし、予算がたくさんつぎこまれた良い事例を見せるのが普通と言えば普通です。ご自分の予算でそれが実現できるか、というのも確認が必要だと思います。

ホームページ制作会社・業者の選定ポイント5つ

入り方はどうであれ、良さそうと思った業者について、見極めることが重要です。以下に、見極めのポイントをご紹介します。

その業者のホームページを、その業者の名前以外で見つけることができるか?

その業者のホームページについて、「地域名 ホームページ制作」「地域名 SEO対策」などで検索して上位に表示されるかどうかを確認しましょう。例えば「武蔵野市 SEO対策」「武蔵野市 ホームページ制作」などです。それで上位に表示されないということは、その業者はSEOに詳しくないと言えます。もしもその状態でSEO対策やりますと言っているならば、それは能力がないのにとりあえず言っているだけか、外注の場合、予算に応じて外注先を変えられてしまいます。

その業者のホームページは更新されているか?

その業者のホームページがあまり更新されている形跡がない場合、その業者はホームページの運用のノウハウが足りない可能性が高いと言えます。確認方法としては、ブログ/コラムのようなものがあるかと、そこが更新されているかどうかを見るのがよいと思います。

ブログ/コラムのようなものを定期的に更新するというのは、コンテンツSEOの基本であり、自社のホームページでそれを実践している会社の割合は小さいですが、数で言えばたくさんあります。そういった会社を見つけて、そのホームページのデザインが自分の感覚と合うと思うところを選んでいくのがよいのではないでしょうか。

その業者の示す実績を、検索で見つけることができるか?

これも上述と同じような理由です。実績に対して、SEO対策がどうなっているかを把握することができます。これを試すことで、そもそも公開されてないダミーの実績だった、ということが分かったという話も聞いたことがあります。

外注しているかどうか?何を外注しているか?

外注しているということは、その分人件費がかかります。また、外注を使えば使うほど、誰が対応するかが不明確になり、予算に応じて対応する人を変えたりもします。担当者数が多ければ多いほど、体調不良などで誰かが作業を止めざるを得ないことになる確率も上がり、つまり進行が遅れるリスクが高いです。

要するに、一人で全部できる人が見つかって、その人のデザインなどが気に入れば、それに越したことはないということです。なかなかそういう人はいませんが、ここにいますので、BringFlowerが気に入れば、ぜひご依頼ください。

GoogleサーチコンソールとGoogleアナリティクスを設定するか

GoogleサーチコンソールとGoogleアナリティクスは、サイト運営を行っていくうえで必須ともいえるツールで、お客様から言われずとも一般的には業者側で設定するように動きますが、設定しない業者も多いようです。これらツール設定しますよね?と聞いてください。

リニューアル時、設定されているか念のため前の業者にお客様を通して聞いていただいたら、シレっと設定して共有してきた業者がいました。もちろん、お客様にはその旨お伝えしましたが・・私が黙っているとでも思っているのでしょうか?

どういうつもりなんでしょうね。黙ってそういうことをするということは、設定してないのは手抜きである、という自覚があるということです。

運用費とレンタルサーバーの契約

まず、運用費というのは、少なくともBringFlowerの場合、委託されなければかかりません。しかし、運用費マストという不思議な業者があります。その言い分としても使われているのが、レンタルサーバーの契約です。レンタルサーバーは、大体月に500円~1,000円程度のものです。

ホームページを公開するには、ウェブサーバーと呼ばれるものが必要です。大きなウェブ制作会社になると、自社でサーバーを持っているようなケースもありますが、最近では、大きな会社であったとしても自前サーバーというのは珍しくなってきているといえます。理由は自社でサーバーを持つよりも、よっぽど安心できて低コストなレンタルサーバーが普及しているからです。

最高峰としてはAmazonのAWSやGoogleのGCPなどがあり、AWSで障害が起こると、有名なシステムなどでAWSを使ってたんだな、ということがわかったりもしますが、よほど大きなウェブサービスなどでない限りはそのようなサーバーは不要で、日本でホームページを公開する場合、エックスサーバーなどのレンタルサーバーを利用するのが一般的です。

そしてそのサーバー、ホームページの所有者が契約する方が自然です。業者が契約してはいけないということはないですが、ホームページをリニューアルするときに、別の業者に委託することが面倒になる、ということがあります。

中には、低品質な格安サーバーが契約されてしまっているケースも見たことがあります。レンタルサーバーによって、スピードと、セキュリティの高さなども関わってきますので、ご自分で決めた方が良いといえます。

レンタルサーバーは自分で契約し、運用を委託するかどうかは別途検討、委託する場合は何をしてくれるかを必ず確認しましょう。

まとめ

ホームページ制作会社・業者は、ウェブで探したうえで、その業者のホームページをまず第一に確認、そのうえで実績、サービスの内容などについてもよくご確認のうえ、選定していきましょう。そうして、BringFlowerを選んでいただければ幸いです!

著者のイメージ画像

BringFlower
稲田 高洋(Takahiro Inada)

2003年から大手総合電機メーカーでUXデザインプロセスの研究、実践。UXデザイン専門家の育成プログラム開発。SEOにおいても重要なW3Cが定めるWeb標準仕様策定にウェブアクセシビリティの専門家として関わる。2010~2018年に人間中心設計専門家を保有、数年間ウェブアクセシビリティ基盤委員も務める。その後、不動産会社向けにSaaSを提供する企業の事業開発部で複数サービスを企画、ローンチ。CMSを提供し1000以上のサイトを分析。顧客サポート、サイト運営にも関わる。
2022年3月にBringFlowerを開業し、SEOコンサル、デザイン、ウェブ制作を一手に受ける。グッドデザイン賞4件、ドイツユニバーサルデザイン賞2件、米国IDEA賞1件の受賞歴あり。
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