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アンカーテキストだけで考えるのはもう古い!?SEOのためのリンクラベル最適化ポイント

アンカーテキストはリンクテキストとも呼ばれ、リンクになっているテキストで視覚的に見えるテキストの部分のことを指します。

アンカーテキストはSEOへの影響を強く及ぼします。ただ、上述の定義によるアンカーテキストだけを考えているのでは、もうウェブの仕様としては古いです。「アンカーテキスト」で検索したときに上位に表示される記事にはそのことが書かれていません。私の出番だ、と思いましたのでこの記事を書きます。

この記事では、アンカーテキストとは何かと、どう古いのか、SEOにどう影響を及ぼし、どうすればSEOに対して良い影響を与えるのか、解説していきます。

アンカーテキストとは?

アンカーテキストはリンクテキストとも呼ばれます。aタグで記述されたリンクで、目に見えるテキストの部分のことを指します。anchorという言葉はaタグからきていますので、アンカーテキストという言葉の定義自体は変わることはないと思います。

次のコードの例では、「BringFlower」の部分がアンカーテキストです。

<a href="https://www.bring-flower.com/">BringFlower</a>はSEOコンサルティング、ウェブ制作、デザインを一手に受けることが可能なフットワークの軽い個人事業主です。

ブラウザの規定の見た目では、青字でアンダーラインが引かれる部分に当たります。次の画像の例は少しブラウザの規定とは変えていますが、当サイトのトップページのアンカーテキストの例です。

アンカーテキストが青字に、アンダーラインになっている例

アンカーテキストの考え方はどう古いのか?

alt属性の値(画像リンクの場合)

まず、画像をリンクにした場合のことがあります。これについてはすでに多くの記事で言及はされていて、alt属性の値(記載内容)をアンカーテキストとしてGoogleが扱うということが明らかになっています。例えば次のようなコードがあれば、alt属性の値である「example」という文言がSEO的にも意味を持つということです。

<a href="https://www.example.com"><img src="/images/example.webp" alt="example"></a>

aria-label属性の値

HTMLと同時に使われる技術でWAI-ARIAという仕様があり、その中にaria-labelという仕様が定義されています。
aria-labelは当方により次の記事で詳しく解説しています。

アクセシビリティで便利なWAI-ARIAの「aria-label属性」

リンクのテキストだけで、そのリンク先が分かるようになってなければならない、というルールがあります。

例えば次はNGの例です。

悪いリンクテキスト:
aria-labelについて詳しくはこちら

次はOKです。

問題のないリンクテキスト:
aria-labelについて詳しくはこちら

え、同じでしょ、と思いました?確かに、アンカーテキストは同じ「こちら」になっているのですが、中身は違うのです。

Googleのサイト評価ツールでLighthouseと呼ばれるものがあります。それで評価すると、前者は減点されますが、後者は減点されません。

aria-labelを使って、「aria-labelの詳細説明」というラベルをつけているためです。
コードとしては、次のような記述をしています。

aria-labelについて詳しくは<a href="/blog/aria-label/" aria-label="aria-labelの詳細説明">こちら</a>

aria-labelを用いた場合、Googleは本来のアンカーテキストの部分ではなく、aria-labelのみを解釈していると考えられます。それはLighthouseの採点結果と、スクリーンリーダーが読み上げるのがaria-labelのみになっていることからの私の推測です。

ちなみに、上述の「aria-labelについて詳しくはこちら」の「こちら」をリンクにするのは、aria-labelを付けるとしても、良くないaria-labelの使い方です。「こちら」というテキストはNGなので、それをOKにする分かりやすい例として示しました。

この場合は、素直に「aria-label」をアンカーテキストにするべきでしょう。

リンクラベルは、視覚的に見えるテキスト(アンカーテキスト)で問題なく示せるものはそうするべきです。aria-labelの出番としては、アイコンだけで示したいボタンなどです。例えば「×」ボタンには、aria-labelで「閉じる」というラベルを付けると良いでしょう。

aria-labelを含めたリンク説明文の呼称は特に決まってないと思うので、ここでは便宜上、「リンクラベル」と以下では呼ぶことにします。

「出口」で検索するとYahoo!Japanが1位になるというリンクラベルが持つ影響の証拠

2023年4月時点において、「出口」と検索するとYahoo!Japanが1位に表示されます。これは最近に始まったことではありません。古くからそうであり、いまだにそうである、という状態です。

こうなる理由は、18歳未満閲覧禁止のサイトで、18歳未満に退場を促すアンカーテキストに「出口」が一般的に用いられていて、そのリンク先がYahoo!Japanになっているサイトが多い、ということからきています。

「出口」で検索した人に対して「Yahoo!Japan」を結果として返す、というのは明らかに検索意図と異なり、Needs Metという評価軸を持つGoogleからしても、評価軸からは外れた結果を出してしまっているので本望ではないはずです。しかし今のところはまだこうなってしまう、ということの証拠です。

つまり、リンクラベルはSEOにおいて強い影響がある、というのは現時点において間違いないわけです。「出口」の検索結果からYahoo!Japanが消える日もいつかは来るでしょう。その時には、大幅な検索順位の変動が起こるかもしれません。

このあたりの影響を考えて被リンク対策をしているようなサイトは落ちるでしょう。なので、あまり変に意識することなく、これから説明するようなリンクラベルの使い方を意識するようにしましょう。

SEOに与える影響を踏まえたリンクラベルの付け方

不自然にならない程度にターゲットキーワードを意識して決める

Yahoo!Japanの事例は極端です。Yahoo!Japanが意図して「出口」というアンカーリンクからリンクされるように仕向けているわけでもなく、自然にそうなっているという風にGoogleが機械的に判断しているため、Yahoo!Japanが検索結果に示されています。

古くは、アンカーテキストに書かれた文言を極端にGoogleが評価していた頃があったため、アンカーテキストに不要にキーワードを書き込むという手法が取られたことがありました。ただし、自作自演とみなされる被リンクにペナルティが与えられるようになったペンギンアップデート以降、不自然に同じ文言でリンクが張られているようなケースは評価が下げられるようにもなったと言われています。

現在においては、Googleの検索エンジン精度が上がり、キーワードレベルではGoogleがコンテンツを見ていないので、コンテクストとしての分かりやすさ、UXを重視して考えるべきです。なのでもちろんのこと、aria-labelが視覚的に見えないからと言って、そこに余計なキーワードを入れるということはやめましょう。

とはいえ、SEOにおいてリンクラベルが他のテキストよりも大きな重要性を持つことは現在でも変わりません。Googleのジョン・ミューラー氏もリンクラベルはコンテクストとして、重要な意味を持つということに言及しています。

https://twitter.com/JohnMu/status/864190235822899200

つまりリンクラベルは、不自然にならないように、ターゲットキーワードを意識して決めることが望まれます

被リンクの場合

被リンクのリンクラベルは、内部リンクのリンクラベルに比べて、直接的にSEOにおいて強い影響を受けます。なので、内部リンクよりは、ある程度ターゲットキーワードを意識する度合いを強めた方が良いとは言えます。そもそも、被リンクはコントロールが難しいものですが、コントロールできる場合というのもあるとは思います。

例えば協業者がたくさんいるなどで、被リンクの文言をコントロールできる場合に、特定の文言を指定したくなってしまうというのがあると思いますが、そうしてしまうと、Googleに自作自演とみなされてしまうリスクがあるので、不自然に同じ文言ばかりにならないように、コントロールできるならばあえて少し文言を変えるようにする、ということを意識した方が良いです。

内部リンクの場合

一方で、内部リンクの場合、リンクラベルは被リンクほどには強い影響はありません。ユーザーにとっての分かりやすさ、UXが損なわれてなければ良いと考えます。同じページに到達するリンクがどのページからでも同じであるのは当たり前ですし、逆にそうでなければ混乱を招くので、被リンクとは違い統一性というのも重要性が増します。統一されていることによる不自然さがないからです。

ターゲットキーワードを意識するべき、という点は共通です。

また、リンクラベルだけでなく、リンクの張り方というのもSEOに強い影響があります。リンクジュースという言葉があるのですが、リンクの流れをGoogleはコンテクストの理解のヒントとして扱っていますので、サイト内のリンク構造は分かりやすいように張り巡らされていることが望まれます。本記事の本題からは逸れますが、解説しました。

その他注意点

隠しテキストはNG

当たり前のレベルですが、目に見えない形でテキストを埋め込むということをするとペナルティを受けることもありますので、やめましょう。

リンク先のページの品質

Googleはリンク先のページの品質も見ています。特に発リンクの場合に、信頼できるサイトを参照していれば、そのページの信頼性の評価も高まる傾向にありますが、逆に評価の低いページに発リンクをしていると、マイナスになり得ます。

まとめ

リンクラベルの重要性と、aria-labelという比較的新しい仕様で、あまり他の記事では紹介されてない部分についても解説しました。

aria-labelの正しい使い方まで考えてサイトを作れるところは少ないと思いますので、ぜひ当方にご相談をいただければと思います。

著者のイメージ画像

株式会社BringFlower
稲田 高洋(Takahiro Inada)

2003年から大手総合電機メーカーでUXデザインプロセスの研究、実践。UXデザイン専門家の育成プログラム開発。SEOにおいても重要なW3Cが定めるWeb標準仕様策定にウェブアクセシビリティの専門家として関わる。2010~2018年に人間中心設計専門家を保有、数年間ウェブアクセシビリティ基盤委員も務める。その後、不動産会社向けにSaaSを提供する企業の事業開発部で複数サービスを企画、ローンチ。CMSを提供し1000以上のサイトを分析。顧客サポート、サイト運営にも関わる。
2022年3月に独立後、2024年4月に株式会社BringFlowerを設立。SEOコンサルを活動の軸に据えつつ、AIライティングツールの開発と運営を自ら行う。グッドデザイン賞4件、ドイツユニバーサルデザイン賞2件、米国IDEA賞1件の受賞歴あり。