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SEOは更新頻度高くないとダメ?フレッシュネスアルゴリズムとは?

SEO関連のよくある質問のひとつに、「どのくらい更新しないとダメですか?」というのがあります。Googleは単純に更新頻度を見ているわけではなく、ユーザーにとっての価値を見ています。その観点で、ユーザーのためにならない古い情報は評価が下がります。具体的に解説していきます。

SEOとは?

SEOはSearch Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化の意味です。日本では主にGoogleで検索したときにできるだけ上位に表示させるための方略を指します。

コンテンツ更新頻度のSEOにおける重要性

Googleはコンテンツの鮮度を重要視しています。
Googleが設けているGoogle検索品質評価ガイドラインの中で、Needs Metという評価軸が示されています。日本の自動車メーカーである「ホンダ」に関連する検索キーワードが実例として示されています。「ホンダ オデッセイ」という検索キーワードは、最新モデルのオデッセイに関して知りたいという検索意図であるはずだから、古いモデルの口コミ情報を掲載しているページは、評価が高くはないというような解説が書かれています。

注力すべきは「更新頻度」ではなく「Needs Metの観点でのコンテンツの質」

注力すべきなのは、「更新頻度」ではなく「コンテンツの質」です。情報の鮮度が落ちていることでコンテンツの質が落ちていれば、更新する必要性がありますが、そうでなければ、更新することを目的に更新しても意味がありません。無暗に更新頻度を高くするということを目的にしていると、不自然だとGoogleにみなされて評価を下げられるリスクも考えた方が良いです。

フレッシュネスアルゴリズムとは?

フレッシュネスアルゴリズムとは「検索順位の決定要因の一つとして、情報の鮮度を重視するGoogleのアルゴリズム」です。

Googleは定期的に検索エンジンアルゴリズムのアップデートを行っています。
フレッシュネスアルゴリズムのアップデート反映は2011年にありました。

このアップデートによって、情報の鮮度が検索順位において重要視されるようになりました。特にニュースサイトやトレンドのコンテンツなど、最新の情報をユーザーが欲している内容においては、フレッシュネスアルゴリズムによって最新情報が優遇されて上位表示される傾向があります。

Googleの公式ブログによると、このアップデートにより検索クエリの約35%に影響を与え、検索クエリの約6~10%に顕著な影響を与えました。

なお、Googleの検索順位を決める要因はフレッシュネスアルゴリズムだけではないので、その点はご留意ください。コンテンツの品質や信頼性、titleタグの内容、外部からの被リンクなどがあります。

記事を更新するタイミング

記事を更新すべきタイミングは、その記事が古くなったタイミングです。早いに越したことはありません。Googleは他のサイトと重複したコンテンツがある場合、先に公開されている方を優先する傾向がありますので、新しい情報が出たらいち早く更新することが、その記事の評価を高めることに繋がると言えます。

例えば当サイトでは本記事のようにSEO関連の記事を多く書いていますが、SEOの記事も鮮度が大切な部類です。GoogleがGoogle検索品質評価ガイドラインの中で示している「E-A-T」という評価軸がありましたが、2022年12月に「E-E-A-T」に変わりました。このとき、一定レベル以上のSEO業者は一斉に、「E-A-T」に関連する記事を新しい情報である「E-E-A-T」にリライトしています。もちろん、当方もすぐにリライトしました。

リライト対象記事:
E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)とは?E-E-A-Tを高める方法の考察!

記事の鮮度が下がった時、リライトするか記事を足すか

記事の鮮度が下がったタイミングで、リライトするか記事を足すかですが、基本的にはリライトで考えた方が良いです。理由は先にも述べた重複コンテンツです。サイト内に似たようなコンテンツがあると、評価がそれぞれのページに分散してしまうか、一方のページは評価されなくなってしまうというリスクがあります。

それぞれのページで書かれる内容が異なる形になるのであれば、分けることを考えても良いでしょう。その場合、関連性のあるページになれば相互にリンクを張るということをしましょう。

Googleは更新された時に何をみているか?

Googleはそのページが更新されたということはタイムスタンプで分かります。XMLサイトマップにも更新日時の情報は含まれます。だからと言って、そのタイムスタンプが更新されればいいというわけではありません。

ChatGPTが登場した今となっては、みなさんに理解していただきやすいのですが、Googleは内容を理解しています。キーワードレベルでもなく、自然言語として内容を理解していますし、膨大なデータをもとに、その内容が古いのかどうかを分析しています。HTMLやコンテンツの変化量がどのくらいかなど深く考えずに、とにかくコンテンツの質を保つという観点で、更新をしていくということに注力するのが近道です。

ユーザーに対しての意味として、記事は必ず更新日が分かるようにしましょう。一目見て、その記事の鮮度が分かるということはユーザーにとって大事です。なので、Googleもそこは見ていると考えた方が良いです。

被リンクの新しさ

自サイトと関連性の高いサイトからの被リンクはサイトの評価を高めます。ただし、被リンク先のサイトおよびページの品質にもよります。情報の鮮度が影響するのはこの観点においてもあると考えられます。

被リンクが多くてサイトの評価が高い場合に、被リンクの鮮度が落ちていけば、サイトの評価も落ちるでしょう。

まとめ

サイトの更新を続けていく場合に、ただひたすら新しい記事を書いていく方がいますが、それは良くないということがお分かりいただけたでしょうか?各ページの品質、その平均点が大事なので、リライトの方も意識して注力することが望まれます。

当方はそういったコンテンツ制作の支援を行うサービスもありますので、よろしければご相談ください。

著者のイメージ画像

株式会社BringFlower
稲田 高洋(Takahiro Inada)

2003年から大手総合電機メーカーでUXデザインプロセスの研究、実践。UXデザイン専門家の育成プログラム開発。SEOにおいても重要なW3Cが定めるWeb標準仕様策定にウェブアクセシビリティの専門家として関わる。2010~2018年に人間中心設計専門家を保有、数年間ウェブアクセシビリティ基盤委員も務める。その後、不動産会社向けにSaaSを提供する企業の事業開発部で複数サービスを企画、ローンチ。CMSを提供し1000以上のサイトを分析。顧客サポート、サイト運営にも関わる。
2022年3月に独立後、2024年4月に株式会社BringFlowerを設立。SEOコンサルを活動の軸に据えつつ、AIライティングツールの開発と運営を自ら行う。グッドデザイン賞4件、ドイツユニバーサルデザイン賞2件、米国IDEA賞1件の受賞歴あり。