ロングテールキーワードとは、複数の単語の組み合わせによる検索キーワードで、月間の検索ボリュームが1000未満が目安と言われています。スモールワードとも呼ばれます。

コンテンツSEO対策においては、まずターゲットキーワードを考えることが重要です。ロングテールキーワードを上手に狙うことでSEO対策の強化となりますので、どのように見つけ、どのように狙うと良いかご説明します。ツールのご紹介もします。

ロングテールキーワードの探し方を知って効果的なSEO対策を

ロングテールキーワードとは?

ロングテールキーワードとは、主に複数の単語の組み合わせによる検索キーワードで、月間の検索ボリュームが1,000未満が目安と言われています。スモールワードとも呼ばれます。

ビッグキーワード、ミドルキーワードという言葉もあり、それぞれの違いは次の表のとおりです。

ビッグキーワード 主に1語による検索キーワードで、月間の検索ボリュームが10,000以上が目安。
ミドルキーワード 月間の検索ボリュームが1,000~10,000未満が目安。
ロングテールキーワード 主に複数の単語による検索キーワードで、月間の検索ボリュームが1,000未満が目安。

このグラフ中に示している数字は次の表でも同じ数字を示しますが、「吉祥寺 ランチ」などの検索ワードに対して、実際のある時点での月間の検索ボリュームも示したものです。

1000件以上のキーワードよりも、1000件未満のキーワード、この例では「吉祥寺 ランチ 穴場」や、「吉祥寺 ランチ パスタ」などのキーワードの種類の方が圧倒的に多く、棒グラフで見ると長い尻尾のような部分にあたるため、ロングテール(長い尻尾)キーワードと呼ばれます。

吉祥寺 ランチ 60,500件/月
吉祥寺 ご飯 6,600件/月
吉祥寺 ランチ ひとり 1,600件/月
吉祥寺 ランチ 穴場 590件/月
吉祥寺 ランチ パスタ 320件/月

ロングテールキーワードのメリット

なぜロングテールキーワードという言葉ができるくらいに着目されているのか。ロングテールキーワードのメリットをご紹介します。

コンバージョン率が高い

コンバージョン率というのは、検索結果に表示された際に、実際にサイトに訪問し、その後問い合わせなど、そのサイトにおいて設定したゴールに至る率のことを言います。上のグラフで、「吉祥寺 ランチ」で検索している人は、ひとまずどういう店があるか調べようとしている人が多いのに対して、「吉祥寺 ランチ パスタ」で検索している人は、「パスタを食べたい」という意思が明確になっています。

ロングテールキーワードは、意欲の高い場合が多いので、コンバージョン率が高いのです。

検索上位を獲得しやすい

「吉祥寺 ランチ」で上位表示させるよりは、「吉祥寺 ランチ パスタ」で上位に表示させる方が検索ボリュームが少なく、競合も少ないので簡単と言えます。

モチベーションが保たれる

作成したページが上位に表示されると嬉しいので、モチベーションが保たれます。いきなりビッグキーワードを狙って上位に表示されないのは当たり前なので、そうやってモチベーションを失うのではなく、まずはロングテールキーワードから狙うと、モチベーション維持の観点でも良いと言えます。

流入数は少なくても、上位表示されれば書いた記事は見られます。ビッグワードを狙っても、上位表示されなければその記事は見られません。

コンテンツを作成しやすい

コンテンツは、ターゲットキーワードに対して網羅的に、充実した内容である方が上位になりやすいです。「吉祥寺 ランチ」でそれを実行するよりも、「吉祥寺 ランチ パスタ」の方がよりニーズのイメージが明確で、コンテンツも作成しやすくなります。

「吉祥寺 ランチ」のようなビッグキーワードは、比較サイト、ポータルサイトが上位にきやすいのが現状です。何故ならば、「吉祥寺 ランチ」で検索する人は、「吉祥寺のランチで良いところをまずは幅広く見たい」と考えている人が多いので、その検索意図に沿った内容として、多くの良いお店を紹介したページが上位にくることになるからです。

ビッグキーワードでの評価にもつながる

ビッグキーワードで上位を獲得するには、その周辺のロングテールキーワードで多く上位を獲得することが必要となります。

例えば、「筋トレ」で上位表示を狙おうと思った場合、筋トレに関する説明を書いた1ページをどれだけ充実させても、上位獲得は難しいと言えます。「胸筋 筋トレ」「背中 筋トレ」「自重 筋トレ」など、その周辺のキーワードでそれぞれページを作成し、上位を獲得していくことで、「筋トレ」に関する全般的な説明を書いたページの評価も高まります。

できるだけ細分化して詳しく説明した方が良い、ということなのだと思いますが、もうひとつの理由っとして、Googleは、そのサイトの専門性、信頼性、権威性(これをE-A-Tと呼びます)を見ているというのがあります。多くの信頼できる情報が発信されていれば、そのサイト自体の評価が高まるという仕組みになっています。

ロングテールキーワードのデメリット

ロングテールキーワードのデメリットをご紹介します。

流入数が少ない

検索ボリュームが少ないので、サイトへの流入数はビッグキーワードで上位を獲得した場合に比べれば少なくなります。

選び方が難しい

ロングテールキーワードを選ぶのは、事業の方向性を定めるのに近いことになる場合もあります。例えば上述の例で言えば、「吉祥寺 ランチ パスタ」と「吉祥寺 ランチ うどん」のどちらを狙うか、という局面で考えると難しさが分かりますでしょうか?お店にパスタを出すのか、うどんを出すのかという大きな違いです。

また、いくつか候補があると、どれを選んでよいのかわからなくなってしまうこともあるでしょう。

ロングテールキーワード、検索ボリュームを調べられるツール

ロングテールキーワードと、その検索ボリュームは、調べることのできるツールがあります。以下にいくつか紹介します。

ラッコキーワード

https://related-keywords.com/

網羅性:◎
具体性:×
無料利用範囲:△

ラッコキーワードは、Googleで検索しようとしたときに表示されるサジェストワードを網羅的に表示してくれる無料のツールです。

検索ワードを入力すると、それと組み合わせて検索されている検索ワードの一覧が表示されますので、どのような検索ワードが使われているのかを網羅的に知るのには有効です。

ただ、無料での利用だと検索ボリュームはわかりません。

サクラサクラボSEOツール

https://www.sakurasaku-labo.jp/tools

網羅性:〇
具体性:◎

無料利用範囲:〇

検索ワードを入力すると、それに関連して検索されているワードが、月間の検索ボリュームとともに示されます。

この手のツールは色々とありますが、このツールは1日当たり10件までと、無料で使える範囲が多く、使い勝手も比較的良いと言えます。

少し検索をかけてから結果が出るのが遅いのが難点ではあります。

Googleキーワードプランナー

https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/tools/keyword-planner/

網羅性:〇
具体性:△

無料で使える範囲:△

Googleキーワードプランナーは、検索ワードを入力すると、それに関連して検索されているワードが、月間の検索ボリュームとともに示されるツールです。

ただ、無料だと1万~10万という具合に、具体的な数字までは示されません。

Google広告を一定の金額以上利用すると、具体的な数字が表示されるそうなのですが、いくら以上なのかが示されてません。

Ubersuggest

https://neilpatel.com/jp/ubersuggest/

網羅性:〇
具体性:◎
無料で使える範囲:△

私が上記でおすすめとしているサクラサクラボSEOツールとできることは近いのですが、無料だと1日3件までと利用範囲が小さいのと、検索したワード以外で出てくるワードが見ての通り、不要なものまで含まれるんですよね。

このツールはこれよりも、ベータ版として現時点で提示されている、「SEOチャンス」という機能が便利だと思います。タイトルの変更案を提示してくれるのですが、結構それで気づきが得られるかもしれません。

Googleサーチコンソール

https://search.google.com/search-console/security-issues?hl=ja

網羅性:×
具体性:◎
無料で使える範囲:◎

Googleサーチコンソールは、自分が管理するサイトがどのような検索ワードで表示されているかを知ることができるツールです。

これを使うと、検索されて表示回数が多いものの、掲載順位が低くてクリックされてないワードを知ることができます。それを知るすることで、そのワードに力を入れることで掲載順位を上げるという対策が可能となります。

Google検索

https://www.google.com/?hl=ja

網羅性:×
具体性:×
無料で使える範囲:〇

Googleで検索すると、検索結果画面に関連キーワードが表示されます。また、検索時に出てくるサジェストワードもあります。これらは網羅的ともいえないですし、検索ボリュームが明確にわかるわけでもありませんが、手軽にターゲット候補を探す手段としてご紹介しました。

ここで挙げたのはほんの一部です。有料限定であれば、keyword Toolは使いやすそうですし、SEMRUCHという他社サイトが、どのような検索ワードで表示されているかを知ることができるツールもあります。有料で良ければこのあたり含めて色々と検討してみてもよいでしょう。

ロングテールキーワードの選び方

そのホームページ、ウェブサイトのテーマに合ったものとする

そのホームページ、ウェブサイトがどういう専門性を持っているのかをGoogleの検索エンジンは見ています。なので、ホームページはテーマを決めるべきであり、そのテーマから外れた内容で上位を狙うようなページを作成しないほうが良いです。Googleの検索エンジンが、そのサイトを何で評価すればよいか迷ってしまうことが想定されます。

検索意図でグルーピングする

検索ボリュームが同じぐらいでも、検索意図が似たようなものに対してそれぞれページを作ってしまうと、必然的にそれらページは重複コンテンツとなってしまい、SEO的にデメリットにさえなり得ます。

例えば以下の2つは検索意図が似ていると言えます。

  • 「吉祥寺 ランチ」 60,500件/月
  • 「吉祥寺 昼飯」 110件/月

そのような検索意図が似たものをグルーピングし、その合計の検索ボリュームで比較します。上記の例で言えば、圧倒的に「ランチ」の方が「昼飯」よりも多く使われていますが、例えば次の例はどちらの言葉を使うか人によるため、ボリュームが分かれています。

  • 「吉祥寺 美容院」 6,600件/月
  • 「吉祥寺 美容室」 2,900件/月

この場合、吉祥寺で美容院を探すという検索意図で探した検索数は合計の

6,600 + 2,900 = 9,500件

で見るべきだということは明白です。

また、「ランチ」と「昼飯」は、検索している人の層が異なることが想定できます。「昼飯」という言葉を使っているのは年配の男性が多いだろうというのは容易に推測できます。なので、あえて「昼飯」をターゲットキーワードに据えるというのもありますが、「美容院」と「美容室」ほどに意味も使う人の層も似た言葉は、そもそもGoogleが検索結果として返す内容は似たものとなる傾向です。

優先順位を決める

グルーピングした検索意図に対して、対策の優先順位を決めます。その時の観点としては以下があります。

検索ボリューム

上述のグループごとの検索ボリュームは市場の大きさを示していますので、当然参考にします。

競合の強さ

検索ボリュームが大きくても、そのキーワードを狙う競合が多ければ上位の獲得が難しくなります。調べ方は簡単で、その検索ワードで検索して上位に表示されているページを確認します。
上位10位ぐらいまでをきちんと見ることをおすすめします。
競合の強さとして見る観点としては、

  1. その組織の権威性の強さ
  2. コンテンツの充実度(関連するコラム/ブログのボリュームを見ると良いです)

があり、自サイトと同程度の権威性のサイトがあれば、そのサイトのコンテンツの充実度を見ます。それにより、どの程度コンテンツを充実させる必要があるかが探れます。

なお、私の場合は、その前にコーディングの品質も見ます。構造化マークアップがされているかも見ます。ここまでできる場合は当然、そこまで見ます。SEO対策はコンテンツ以前にベースの品質もとても重要だからです。

コンバージョンへの繋がりやすさ

コンバージョンというのは、例えば問い合わせに至ったかなど、そのサイトが目標とするユーザーの行動に達したかどうかを見るものです。その検索意図が、コンバージョンに繋がりやすいかどうかというのも考えます。ただし、この指標はマストではありません。何故ならば、コンバージョンに繋がらないとしても、そのサイトのドメインパワーを高める効果のある内容であれば、サイト全体の評価が高まり、他の検索キーワードからの流入が増える方向に動くからです。

対策したいビッグキーワードから決める

対策したいビッグキーワードにぶらさがるロングテールキーワード、ミドルキーワードの順にページを多く作成していくと、ビッグキーワードでも上位を狙えるようになります。

ロングテールキーワードの注意点

ページの内容が重複しやすい

Googleは、似たようなページについては、一方の評価を下げます。ロングテールキーワードだと、どうしてもページ同士の内容が似てしまうことがありますので、その点は意識しながら、できるだけ重複を避けた構成を考えるのが望ましいです。

細目に更新する

高い評価を維持するには、内容が新しい必要があります。更新された情報があれば、そのページも更新していくことが望ましいです。

効果測定と改修を行う

公開したら、Googleサーチコンソールなど用いながら、実際に狙ったキーワードで何位になっているかなど、効果測定を行うことが重要です。そうすることで、Googleの評価方針などが見えてくる部分もあります。タイトル(titleとh1)は簡単に変えられて、効果が大きく出る場合もあります。そのページがランクインしているものの、検索に使われているワードがタイトルに入ってない場合は、そのワードをタイトルに入れるという変更をすればよいのです。ただし、意味が分からないタイトルにしてしまうと逆効果かもしれないので、分かりやすいタイトルになることには留意しましょう。

まとめ

ロングテールキーワードを狙うというのはコンテンツSEOにおいて必須の考え方です。

ビッグキーワードを狙うためにも、まずはロングテールキーワードを意識したコンテンツ作りを行いましょう。

また、SEOの基本から知りたい方はこちらをご参照ください。

著者のイメージ画像

BringFlower
稲田 高洋(Takahiro Inada)

2003年から大手総合電機メーカーでUXデザインプロセスの研究、実践。UXデザイン専門家の育成プログラム開発。SEOにおいても重要なW3Cが定めるWeb標準仕様策定にウェブアクセシビリティの専門家として関わる。2010~2018年に人間中心設計専門家を保有。その後、不動産会社向けにSaaSを提供する企業の事業開発部で複数サービスを企画、ローンチ。CMSを提供し1000以上のサイトを分析。顧客サポート、サイト運営にも関わる。2022年3月にBringFlowerを開業し、SEOコンサル、デザイン、ウェブ制作を一手に受ける。グッドデザイン賞4件、ドイツユニバーサルデザイン賞2件、米国IDEA賞1件の受賞歴あり。